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グローバル人材育成セミナーの選び方|対象別7パターンと社内展開4ステップ

「グローバル人材を育てなければならない」と方針は決まったが、どのセミナーを選び、どう社内に展開すればよいのか。グローバル人材育成セミナーは対象(誰を)と目的(何を)の組み合わせで7パターンに整理でき、自社の課題に合うものを選ぶ判断軸も3つに絞れる。本記事では、なぜ今このテーマが重要なのかという背景から、7パターンの全体像、選定の判断軸、社内展開の4ステップ、典型的な導入パターン3例までを体系的に解説する。人材育成担当者がセミナー選定と上司・経営層への説明資料として使えるガイドを目指している。

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グローバル人材育成セミナーが必要とされる背景|3つの環境変化

海外売上が日本企業の主戦場になり、国内でも外国籍社員や外国人取締役が増えている。そのうえ、日本企業の人材育成投資は世界水準と差がある。グローバル人材育成セミナーが今、なぜ必要とされているのか。経営者・国内・人材育成投資の3つの環境変化から整理する。

環境変化①:海外売上が主戦場になっている経営者視点

JBIC(国際協力銀行)の最新調査では、製造業全業種の海外売上比率は36.5%(385社)。これは平均値であり、業種・企業ごとに偏在している。半導体製造装置の東京エレクトロンは海外比率88%、しょうゆで世界の食文化を追いかけてきたキッコーマンは68.9%(FY22)。ユニチャームは2030年に海外比率70%、売上1兆4,000億円を目指すと公表している。

主要企業の海外売上比率(直近実績/中期計画)

業種を代表する3社は全業種平均(36.5%)を大きく上回り、海外比率6〜9割で動いている

東京エレクトロン
直近実績
88%
ユニチャーム
2030年目標
70%
キッコーマン
FY22実績
68.9%
製造業
全業種平均
36.5%

出典:JBIC「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告(第33回)」および各社IR資料より作成

業種代表企業の経営者は、海外比率7割超を見据えて中期計画を組み立てている。担当者の感覚で「まだ国内が中心」とセミナー設計を進めると、経営の優先度と現場の研修投資がズレやすい。海外比率の伸びが顕著な業種(精密機械45.0%、自動車部品41.0%、電機・電子50.8%など)では、グローバル人材の育成投資を平均より早く厚く乗せる判断が経営層から下りてくる。

環境変化②:国内市場でも外国籍社員・取締役が増えている

国内市場側にも変化が起きている。在日外国籍労働者数は2008年から一貫して増加し、2022年には約182万人に達した。訪日外国人総数もコロナ前水準に戻り、外国投資家比率・外国人取締役人数も上昇傾向にある。つまり、海外赴任者向けの研修だけでなく、国内オフィスでも外国籍部下を持つ日本人マネージャーや、外国籍社員自身の異文化適応を支援するセミナーが必要になる。「海外=駐在員のための課題」から「国内=全社員の課題」へと、グローバル人材育成のスコープが広がっている。

環境変化③:日本企業の人材育成投資は世界水準と差がある

ATD(米国人材開発協会)の年次調査「State of the Industry 2022」によれば、グローバル企業の従業員1人あたり教育費は平均1,280ドル(約19万円/2022年レート)、人件費に占める教育費比率は約2.5%が標準値とされる。日本企業の平均は人件費比率1%前後にとどまることが多く、特にマネジメント・リーダーシップ・ヒューマンスキル研修への配分が薄い。グローバル人材育成セミナーへの投資余力は、絶対額より「世界水準と比べたとき自社はどの位置にあるか」を起点に組み直すと判断しやすい。

3つの環境変化(経営層の海外シフト・国内の外国籍人材増・世界水準との投資ギャップ)が同時に進行している。グローバル人材育成セミナーを「あった方がいい」ではなく「経営戦略上の必要投資」として位置づけるには、まずどんなセミナーが存在し、何を選べるのかの全体像を把握することから始まる。次のセクションで、対象別7パターンのセミナーマップを示す。

グローバル人材育成セミナーの全体像|対象別7パターンマップ

「グローバル人材育成セミナー」と一口に言っても、対象者と目的が異なれば、選ぶべきプログラムはまったく違う。アイディア社が実施してきた研修プログラム集から、対象別に大きく7パターンに整理できる。自社の課題感を「誰を強化するか」から逆算して、まず該当しそうなパターンに当たりをつける使い方を想定している。

グローバル人材育成セミナー|対象別7パターン

対象(誰を強化するか)と目的(何を強化するか)の2軸で全体像を把握する

1

新入社員向け|一日で分かるグローバルのエッセンス

期間:1日(集合研修・9:00-17:30)

異文化理解+ビジネス英語自己学習+グローバルビジネスシミュレーションの3部構成。配属前に「英語アレルギー」をつくらず、グローバル意識の良いイメージを刷り込む位置づけ。

2

全社員向け|グローバル意識を高めるオンデマンド研修

期間:継続学習(10分未満マイクロラーニング・10項目)

マインドセット・自己学習テクニック・業務テクニック(Listening/Reading/Vocabulary/Writing/Speaking/Presentation/Email/Researchなど)。グローバル業務の機会が少ない層にも届かせる温度感の低い研修。

3

グローバル人材向け|グローバル実践力強化研修

期間:10週間(事前・事後実力診断+セミナー+演習サイクル)

グローバル人間ドックで事前診断→Logic/Meeting/Negoセミナー→電話トレ・少人数演習(GL形式90分)→事後診断。語学力ではなく「実践力」を計測しながら鍛える設計。

4

グローバル人材向け|海外研修・合宿型

期間:3〜4日(シンガポール海外研修/グローバルイノベーション合宿)

リトルインディア・アラブストリート・チャイナタウンの3エリアフィールドワーク、あるいはAI/VR/AR体験+ヒューマン体験の合宿。「一生忘れない強烈な実体験」でグローバルマインドを一気に引き上げる。

5

グローバルマネージャー向け|マネジメントスキル徹底強化研修

期間:12週間・3ステージ(反転学習+マイクロラーニング+個別演習)

Stage 1:Storytelling/Presentation/Presence、Stage 2:Influence/Development、Stage 3:Difficult Conversations。外国人部下を率いる日本人マネージャー向け、英語特有のマネジメントを鍛える。

6

海外赴任者向け|個別ラーニングジャーニー

期間:6カ月(アセスメント+インプット+定着演習+コーチング)

UNDERSTAND(異文化フィルター)/COMMUNICATE(ロジック・プレゼン・MTG等)/MANAGE(影響力・ファシリ・ネゴ・フィードバック)の3軸を、赴任先の状況に合わせて個別カスタマイズする。赴任前ではなく「滞在中の本番」を支える設計。

7

外国籍社員・海外現地スタッフ向け|オンボーディング/来日研修

期間:複合(eラーニング10シーン/60分サポートワークショップ/5日間来日研修ほか)

Working with Japanese Partnersの10シーンeラーニング、異文化フィルター解説のワークショップ、本社訪問・ホームステイ・企業理念ケースの5日間来日研修。リテンションと組織理解を両立させる。

7パターンの並びは、新入社員→全社員→グローバル人材→マネージャー→赴任者→外国籍社員という「対象階層の広がり」で並べている。自社の課題が「まず新入社員からグローバル意識を植え付けたい」のか、「海外赴任者を現地で支える仕組みがない」のか、「外国籍社員のリテンションが課題」なのか、どこに該当するかで選ぶパターンが変わる。複数パターンを組み合わせて全社的なロードマップを描くのが、グローバル人材育成セミナーの王道的な使い方になる。

7パターンそれぞれのプログラム詳細(期間・形式・想定される受講者像・カリキュラム)は、アイディア社のグローバル人材育成研修プログラム紹介ページでご確認いただけます。

▶ グローバル人材育成研修プログラム一覧を見る

セミナー選定の判断軸|3つの問いで自社に合うプログラムを絞る

7パターンの全体像を見たうえで、自社にどれが合うかを絞り込むには、3つの問いに順番に答えるとよい。「誰を強化するか」「どのレベルまで強化するか」「どの形式が機能するか」の3軸で絞り込むと、現実的な選択肢が2〜3案に収束する。

セミナー選定の3つの問い

対象→レベル→形式の順に絞ると、7パターンから自社に合う2〜3案に到達できる

STEP
1

誰を強化するか

新入社員/全社員/グローバル人材/マネージャー/海外赴任者/外国籍社員のうち、自社で最も課題が大きい層を1つ選ぶ。「全員に薄くやる」より「特定の層に厚くやる」ほうが成果につながる。

STEP
2

どのレベルまで強化するか

マインド(興味・意識づけ)/知識(異文化理解・基礎)/実践力(業務でできる)/管理力(外国人部下を率いる)の4段階のうち、目標到達点を決める。期間・予算・受講後のミニ評価がここで決まる。

STEP
3

どの形式が機能するか

集合研修/オンデマンド/ブレンド(集合+自己学習+演習)/海外現地のうち、自社の業務時間・予算・受講者の地理的分散に合うものを選ぶ。形式は手段で、目的(レベル)が決まれば自動的に絞られる。

3つの問いに答えると、7パターンから2〜3案に絞れる。たとえば「外国人部下を持つマネージャー(対象)×管理力(レベル)×ブレンド形式」ならパターン5(グローバルマネージャー研修12週間)が第一候補になる。「全社員(対象)×マインド(レベル)×オンデマンド形式」ならパターン2(オンデマンド研修10項目)に収束する。それぞれの問いの中身を、もう少し具体的に見ていく。

問い1:誰を強化するか|「全員」より「重点対象」を選ぶ

対象選びでよくある失敗は、「全社員に薄くやる」研修を選んでしまうこと。経営層からの「グローバル人材を育てよ」という指示を、人事が「全社員のグローバル意識向上」に翻訳しすぎると、結果として誰の行動も変わらない研修になりやすい。自社で1年以内に「グローバル関連で誰のパフォーマンスが上がれば事業インパクトが大きいか」を1階層に絞る。海外赴任者の現地立ち上がりが遅いのか、外国籍社員のリテンションが低いのか、マネージャーが外国人部下を扱いきれないのか、課題が顕在化している層から着手する。

問い2:どのレベルまで強化するか|4段階で目標到達点を決める

レベル設計はマインド/知識/実践力/管理力の4段階で考える。マインドは「グローバルに対する興味と良いイメージを持つ」段階で、半日〜1日の研修で到達できる。知識は「異文化フィルター・コンテクスト・権力格差などの基礎を理解する」段階で、数日のセミナー+オンデマンド学習で到達可能。実践力は「実際にミーティング・プレゼン・ネゴで成果を出せる」段階で、10週間〜数カ月のブレンド研修が必要。管理力は「外国人部下を率いて成果を出す」段階で、12週間以上の反転学習+個別演習でようやく届く。どこを目標にするかで、期間・予算・評価方法がすべて変わる。

問い3:どの形式が機能するか|業務時間・予算・地理的分散から逆算する

形式は集合研修・オンデマンド・ブレンド・海外現地の4区分で検討する。集合研修は短期間で集中させたい場合や、新入社員のように一斉開催が可能な場合に有効。オンデマンドは業務時間に強い制約があり、対象が広く・温度差がある場合に向く。ブレンドは「実践力」「管理力」など到達レベルが高い研修で機能する(集合でインプット→自己学習→演習サイクル→上司巻き込み)。海外現地はインパクトと実体験の質が他に代えがたく、グローバルマインドの一気引き上げに使う。形式は目的(問い2のレベル)と制約(業務時間・予算・受講者の地理)から逆算的に決まる。

対象者選定や4つの失敗回避策など、グローバル人材育成研修の進め方をより詳しく知りたい方は、以下の関連記事もあわせてご参照ください。

▶ グローバル人材育成研修|進め方・対象者選定・4つの失敗回避策▶ 日本の人材育成はグローバルとどこが違うか

社内展開を成功させる4ステップ|セミナー導入から定着まで

セミナーを選んだ後、社内で成果を出すには4ステップで展開する。経営層と上司を最初に巻き込み、対象者の現状を診断し、ブレンド設計で職場実施までつなげ、最後に効果測定で次の打ち手につなげる。この順序を守ることが、研修を「やっただけ」で終わらせない最大のポイントになる。

グローバル人材育成セミナーの社内展開4ステップ

STEP 1

経営層・上司の巻き込み

目的と期待効果の合意形成

STEP 2

対象者選定とアセスメント

事前診断で現状とゴール設定

STEP 3

ブレンド設計

事前学習+セミナー+演習+職場実施

STEP 4

効果測定とフォロー

事後診断と職場成果の振り返り

順序を守ることが重要になる。STEP1を飛ばして研修設計から入ると、研修中に上司が無関心になり、受講者が「研修内容を職場で活かす機会がない」状態に陥る。STEP2のアセスメントを省くと、STEP4で「何がどれだけ変わったか」を測れず、次年度の予算交渉が感覚論になる。4ステップを通しで設計してから、最初のセミナー候補を確定するのが現実的な進め方になる。

STEP1:経営層・上司の巻き込み|「研修中に上司が動く」状態をつくる

研修効果に最も大きく影響する変数は、受講者本人のやる気ではなく上司の関与度であることが、ラーニングトランスファー研究で繰り返し示されている。研修開始前に経営層と現場の上司を巻き込み、「なぜこのセミナーをやるのか」「研修期間中に上司は何をするのか」「終了後に上司は何を確認するのか」の3点を明文化して合意を取る。研修期間中の上司の関与(1on1での進捗確認・職場実施への声がけ・成果発表の場づくり)は、受講者の研修への投資感を一気に押し上げる。経営層の関与については、研修終了時の成果発表会への参加を最初から組み込んでおく。

STEP2:対象者選定とアセスメント|事前診断で「現在地」を可視化する

対象者が決まったら、研修前に必ずアセスメントを実施する。アイディア社のグローバル実践力強化研修では「グローバル人間ドック」と呼ぶ1日の実力診断を行い、ミーティング・プレゼンテーション・ネゴシエーションの3シーンで現状の実践力を測定する。語学テスト(TOEIC・GTECなど)は語学力を測れるが、業務で「使える」かどうかは別の指標。ミニシミュレーション形式で実践力を計測しておくと、STEP4の事後診断と比較したときに成長が定量的に見える。事前診断のもう一つの効果は、受講者本人が自分の弱点を直視するため、研修への当事者意識が高まること。

STEP3:ブレンド設計|集合研修だけで終わらせず職場実施につなげる

セミナー本体は集合研修1日で完結させず、ブレンドラーニング(事前自己学習+集合研修+演習サイクル+職場実施+振り返り)で組む。アイディア社のグローバル実践力強化研修10週間では、事前のグローバル人間ドック→セミナー(Logic/Meeting/Negoの90分セッション)→外国人講師との少人数演習(GL形式90分・電話トレ20分)→事後診断、という10週間のサイクルで設計している。集合研修だけだと「分かった」止まりになり、「できる」段階まで届かない。ブレンド設計では、受講者が研修内容を翌週の業務で試す機会を意図的に組み込み、上司との振り返りミーティングまでをパッケージ化する。

STEP4:効果測定とフォロー|次の打ち手につながる測定をする

研修終了後の効果測定は、満足度アンケートだけで済ませない。事後実力診断(STEP2と同じ指標)で実践力の変化を測り、職場での実施状況・上司からの行動変容観察・ビジネス成果指標(海外案件の獲得・外国籍社員のリテンション率など)まで含めて評価する。サクセスケースメソッド(SCM)は、定量化が難しいグローバル研修の成果を「成功した受講者と苦戦している受講者」の対比で可視化する手法で、製薬業界などでの活用実績がある。効果測定の結果は、次年度の予算交渉と、対象者・レベル・形式の再設計(STEP1〜3への戻り)に直接つながる。「測って終わり」ではなく、来期の打ち手を決める材料として使う。

4ステップを踏まえてセミナー導入を検討される方は、各プログラムが「事前診断→セミナー→演習→事後測定」までどう設計されているか、プログラム紹介ページの詳細をご確認ください。

▶ グローバル人材育成研修プログラム詳細を見る

グローバル人材育成セミナーの導入パターン3例|自社はどのタイプに近いか

実際にグローバル人材育成セミナーを導入している企業は、7パターン×4ステップを自社の課題に合わせて2〜3パターン組み合わせて運用している。アイディア社が支援してきた典型的な導入パターンを3つ紹介する。自社の課題感に近いパターンを起点に、組み合わせ方の設計イメージを掴んでもらえる構成にしている。

パターンA:製造業・グローバル展開期の企業 ― 海外売上比率の急上昇に人材が追いつかない

BEFORE

中期計画で海外売上比率を5割→7割へ引き上げる方針。現場のグローバル人材は語学研修中心で、ミーティングやネゴで成果を出せる「実践力」が不足。海外赴任者の現地立ち上がりも遅い。

AFTER

グローバル実践力強化研修の前後診断で、受講者全員が実践力レベルを2段階以上アップ。海外赴任者は現地着任後2カ月で主要業務に到達し、立ち上がり期間が短縮。

組み合わせたパターン

パターン3(グローバル実践力強化10週間)+パターン6(海外赴任者個別ジャーニー6カ月)を並列運用。グローバル要員候補をパターン3で底上げし、選抜後の赴任者はパターン6で滞在中もフォロー。

ポイント:「赴任前研修」だけでは現地で起こることに対応できない。滞在中の個別ジャーニーまでセットで設計するのが現実的な実践力強化になる。

パターンB:外国籍社員リテンション課題の企業 ― 採用したが1年以内に退職するケースが多発

BEFORE

外国籍の優秀人材を積極採用したが、文化的なギャップで早期離職が続出。日本人の同期や上司も外国籍社員との接し方に戸惑い、職場全体の異文化対応力が弱い。

AFTER

外国籍新入社員の1年定着率が改善。日本人新入社員側も入社直後から異文化マインドを持つ状態で、職場全体に「外国籍社員と一緒に働く前提」が浸透。

組み合わせたパターン

パターン7(外国籍社員のオンボーディング10シーンeラーニング)+パターン1(新入社員1日グローバル研修)。外国籍社員側に異文化研修を入れると同時に、日本人新入社員側にも異文化マインドを早期に植え付ける両面アプローチ。

ポイント:外国籍社員のリテンションは、本人側だけを支援しても不十分。受け入れる日本人側にもグローバル意識を持たせる「両面設計」が定着率を変える。

パターンC:マネジメント層の異文化対応課題の企業 ― 外国人部下を率いるマネージャーが孤立

BEFORE

海外拠点との協業や外国籍部下の増加で、マネージャーが「日本語なら指導できるが英語だと難しい」状態。特にネガティブフィードバックや難しい対話で立ち往生してしまう。

AFTER

12週間プログラムでマネージャーがDifficult Conversations(厳しい対話)まで英語で実施できる状態。部下評価面談やフィードバックの場面で躊躇しなくなり、チーム成果が安定。

組み合わせたパターン

パターン5(グローバルマネージャー研修12週間・3ステージ)+パターン2(全社員向けオンデマンド研修)。管理職には反転学習+個別演習で集中強化、その下のメンバー層には全社オンデマンドで底上げを並走させる。

ポイント:マネージャー層だけを集中強化しても、メンバー層が追いつかないと組織の足並みが揃わない。階層別の温度差を埋める並走設計が、定着の鍵になる。

業界全体での取り組み状況|n=8212の独自アンケートから

3つのパターンを示したが、自社の取り組み状況は他社と比べてどうなのか。アイディア社が実施した独自アンケート(n=8212)では、グローバル研修について「すでに実施している」が約50%、「以前実施していた/検討中/予定なし」が約50%。今後の取り組み意向では「実施予定」「検討中」が合わせて50%近くにのぼり、グローバル研修への投資意向は明確に強まっている。施策への期待度では「十分な成果を期待できる」「成果を期待できる」が合計約40%を占めるが、残り60%は「どちらともいえない/うまくいかなさそう」と慎重姿勢を示しており、「どう設計すれば成果が出るか」を見極めようとしている企業が多数を占める。本記事で示した4ステップと7パターンの組み合わせは、まさにその「設計の見極め」を支える判断材料として活用してほしい。

3つのパターンのいずれかに該当感がある、あるいは複数の課題が重なっている場合は、貴社の状況に合わせた具体的な組み合わせ方をご提案できます。お気軽にご相談ください。

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グローバル人材育成セミナーに関するよくある質問

Q1:グローバル人材育成セミナーの予算相場はどの程度ですか?

セミナーの内容と期間によって幅がありますが、ATD(米国人材開発協会)の年次調査によれば、グローバル企業の従業員1人あたり教育費は平均1,280ドル(約19万円)が世界水準とされています。1日完結型のグローバル基礎セミナー(パターン1)であれば1人あたり数万円から、10週間の実践力強化研修(パターン3)や12週間のマネージャー研修(パターン5)になると1人あたり数十万円〜100万円規模になります。重要なのは絶対額より「対象者×期間×到達レベル」のバランスで、レベル4(管理力)を目指すなら短期セミナーでは届かないため、相応の投資設計が必要です。

Q2:英語が苦手な社員にもセミナーは効果がありますか?

効果はあります。ただし「英語が苦手」な社員にいきなり実践力強化研修(パターン3)を当てると挫折しやすいため、段階を踏む設計が必要です。まずパターン1(新入社員向け1日グローバル)やパターン2(全社員向けオンデマンド)で異文化マインドと英語学習習慣を作り、その後パターン3に進むのが標準的な流れです。アイディア社の1日グローバル研修では、英単語の暗記より先に「日本語の発想を英語に転換するコツ(English Switch)」や「即興で考えて話す(Think to Speak)」などの発想転換テクニックから入るため、英語アレルギーを持つ層にもモチベーションが続きやすい構成になっています。

Q3:オンラインセミナーと集合型、どちらが効果的ですか?

「どちらが優れているか」という比較ではなく、目的と対象に応じて使い分けます。集合型は短期間で集中させたい場合(新入社員1日グローバル、海外研修シンガポール4日など)に有効で、参加者同士の関係構築や強烈な実体験を伴う効果があります。オンラインは業務時間に制約のある層や、対象が広く温度差がある全社員向けに向いています。最も成果が出やすいのはブレンド型(集合インプット+オンライン演習+職場実施)で、10週間のグローバル実践力強化研修や12週間のマネージャー研修はこの形式を採用しています。形式は手段なので、まず「どのレベルまで強化するか(マインド/知識/実践力/管理力)」を決めると形式は自動的に絞られます。

Q4:セミナーの効果はどのように測定すればよいですか?

満足度アンケートだけで終わらせず、4段階で測定します。段階1:受講者の満足度(研修直後アンケート)、段階2:知識・スキルの習得度(事後実力診断)、段階3:職場での行動変容(上司による観察・1on1での確認)、段階4:ビジネス成果(海外案件の獲得・外国籍社員のリテンション率など)。重要なのは段階3と段階4で、ここを測ろうとすると研修前のアセスメントと上司の関与が必須になります。アイディア社のグローバル実践力強化研修では「グローバル人間ドック」と呼ぶ事前事後の実力診断を組み込み、ミーティング・プレゼン・ネゴの3シーンで定量的に成長を測定しています。サクセスケースメソッド(SCM)と組み合わせると、定量化が難しい行動変容も「成功した受講者と苦戦している受講者」の対比で可視化できます。

Q5:海外赴任者と外国籍社員、両方を対象にしたセミナーは可能ですか?

両方を1つのセミナーで扱うのは推奨しません。海外赴任者(パターン6)は「日本人が海外で現地スタッフを率いる」状況、外国籍社員(パターン7)は「外国人が日本企業で適応する」状況で、必要な異文化対応の向きが正反対だからです。ただし、両者を並行して育成することは可能で、海外赴任者向けの個別ラーニングジャーニーと、外国籍社員向けのWorking with Japanese Partners・サポートワークショップを別建てで設計します。両者をつなぐ役割として、日本人マネージャー向けの「外国人部下を率いるマネジメント研修」(パターン5)を中央に配置すると、組織全体のグローバル対応力が立体的に底上げされます。

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本記事で示した7パターン・4ステップを踏まえても、自社の状況に最適な組み合わせは個別に検討が必要です。アイディア社のプログラム詳細をご確認いただくか、自社課題に即した個別相談はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。

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