IDEA DEVELOPMENT株式会社 アイディア社
企業向け社員研修会社 全国対応の人材育成企業
公式ブログ
2018.10.19

若手社員育成に関する日本の素晴らしい成功事例を数多く紹介するセミナーを開催しました

今年も企業の人材育成ご担当者様向けに、若手社員の人材育成を共に考える無料セミナー「1-2-3年目社員育成FORUM 2018」を開催しました。当日の模様をフォトムービーとレポートでご紹介します。

  • セミナー名称:1-2-3年目社員育成FORUM 2018
  • 開催日時:2018年10月17日(水)13:30~17:30
  • 会場:御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター

【スケジュール】

アイディア社の紹介:3つの特徴と5つの得意分野

第1部 主体的に動ける若手社員をつくるコツ

・ディスカッション:自社の現状と課題

・最近の若手社員のニーズとトレンド

・お客様による事例発表:日立キャピタル株式会社様の事例発表

 主体性を引き出す新入社員導入研修 ~講義中心から受講者中心へのパラダイムシフト~

・主体的な演習のポイント

第2部 これからの時代に求められるスキルの習得法と定着法

・お客様による事例発表:株式会社IHI様より

 科学的裏付けのある専門知識とスキルを活用した若手研修の企画運営 ~人材開発メンバーの持続的育成手法~

・アイディア社の人材育成ノウハウ提供

第3部 若手研修の枠を越えて企業風土にインパクトを与える

・お客様による事例発表:サントリーワインインターナショナル株式会社様 サントリーフーズ株式会社様

 「指導育成」から「成長促進」に切り替えれば新入社員は自立する ~本社と現場が連動してフォローすれば、本物の成長が引き出せる~

 

会場の受付前

【当日のレポート】

第1部が始まる前に、アイディア社の会社紹介を行いました。弊社は3つの特徴と5つの得意分野を持っています。3つの特徴とは「徹底した定着」「ダイナミックな研修設計」「効果的なバーチャルラーニング」、5つの得意分野とは「イノベーション」「グローバル」「コミュニケーション」「リーダーシップ」「人材育成の効果向上」です。

弊社代表ダーキー

第1部 主体的に動ける若手社員をつくるコツ

ディスカッション:自社の現状と課題

各グループで各自、お名前、会社名、所属部署、担当業務(ミッション)、今現在取り組んでいること、若手社員育成と自身の関係について自己紹介をかねて発表していただきました。

最近の若手社員のニーズとトレンド

各テーブル毎に若手社員育成の課題と解決ヒントについて、シートに記入していただきました。集計したものは後日、参加者の皆様にお渡しする予定です。

お客様による事例発表

日立キャピタル株式会社 経営基盤強化統括本部 人財本部 人財開発部 村谷尚子様

『主体性を引き出す新入社員導入研修 ~講義中心から受講者中心へのパラダイムシフト~』

同社で取り組んだ新・新入社員育成プログラムについて発表いただきました。特に、同社が実施した基礎研修の中の「会社を知る」という研修プログラムの成果はとても印象的でした。

これまでは自部門の担当者が一方的に部門紹介を発表して終わり、という研修スタイルだったようですが、今回は2日間かけて、新入社員たち自身がグループに分かれて各グループごとに社内の各部門のことを調べて発表するという新しい研修スタイルにチャレンジされました。もちろん新入社員だけに任せるのではなく、先輩社員(メンター)が新入社員の質問に答えるという形でサポートしたとのこと。ただし、新入社員から自発的に質問しない限りは答えないというルールを徹底されたそうです。

発表の準備から当日のプレゼンまですべて新入社員自らが能動的に行う仕組みの同プログラムは、発表するのは新入社員であり、それを聞いて社内のことを学ぶのも新入社員です。プレゼン発表前後にはクイズを用意して理解度チェックをするという工夫もなされていました。

本プログラムは大成功だったようです。発表会には部門マネージャー、先輩社員などが多数参加し、先輩社員からは「こんな研修なら自分たちも受けたかった」という感想も聞こえてきたそうです。発表後は各グループでどこがよかったか投票を行い、トップに選ばれたグループにはご褒美としての体験ツアーまで用意されていたことには驚きました。

また、職場実習を挟んだ後の基礎研修では、「キャリアを考える」という研修プログラムを実施されたそうです。職場実習中に目にとまった先輩社員からキャリアプランに関するヒアリングを行い、実際に自分のキャリプランをつくるという試みです。職場任せにするのではなく、新入社員と人財開発部が三位一体となって新人を育成していく体制はとても素晴らしいと感じました。

「最近の新人は主体性がない」という問題は、90%以上の人材育成担当者が抱えている悩みですが、同社が実施した本プラグラムによって、新入社員の主体性の向上、主体的に課題に取り組むという姿勢が十分に引き出されたとのこと。聞いている私たちにとっても心強い発表でした。村谷様、素晴らしい発表をどうもありがとうございました。

日立キャピタル(株)村谷様

主体的な演習のポイント

新入社員の主体性を向上させることに成功した日立キャピタル様の発表の後、参加者のみなさんにも2つ「主体的な演習」を体験していただきました。1つ目は弊社が用意したA、B2つの資料を読んでいいただき、2人ペアで、それぞれが資料の内容を説明し合うというもの。もう1つはスクリーン画面に表示される質問に次々答えていき、理解度をチェックするという演習です。皆さんには積極的に取り組んでいただき、たいへん盛り上がりました。

演習を行う皆様

第2部 これからの時代に求められるスキルの習得法と定着法

お客様による事例発表

株式会社IHI 人事部 人材開発グループ 粥川 様

『科学的裏付けのある専門知識とスキルを活用した若手研修の企画運営~人材開発メンバーの持続的育成手法~』

同社の発表は、人材開発グループメンバーの知識・理解度・実践力をいかに維持・向上させていくかという課題に取り組んだ事例でした。同社は3年ほどのローテーションで各部、各グループ会社に異動することが多いとのこと。そのため人材開発グループのメンバー間にも知識や能力のバラツキが大きく、なんとかこの問題を解決したいと考えて、数年ほど前からグループ内での勉強会を仕組み化したそうです。

「今年の新入社員はダメだね」といった試行錯誤的なものはやめよう、それは研修を提供するこちら側に問題がある、という観点から「人材育成分野における世界レベルのプロフェッショナルとして科学的な裏付けのある専門知識・スキルを要して研修の企画運営とサポートを行う」ことを本グループのあるべき姿として掲げてグループ内勉強会を進めていったそうです。

勉強会では大きく2つの軸、ID(Instructional Design:何かを上手く教えるために行う科学と技術)、OD(Organization Development:組織開発の理論)といった土台となる理論をベースに、インストラクションやファシリテーション、人材育成の周辺理論としての行動分析学や認知心理学、さらにモチベーションやキャリア開発の理論について、年間計画を決めて、外部の専門家を招いて学んだり、定評のある書籍をテキストにして各自で担当箇所を決めて発表し合うことを実践されたそうです。

同社の取組の中で印象的だったのが、ブルームの学びの6ステップ、記憶(Remember)、理解(Understand)、実践(Apply)、分析(Analyze)、評価(Evaluate)、創造(Create)をグループメンバーの共通言語にして、実際の研修においても「この研修では理解(Understand)まででいいですよ」「ここではしっかり実践(Apply)できるようになってください」といったように活用されていることでした。

もうひとつ素晴らしいと感じたのは、勉強会で学んだ内容を実際の研修で実践するための仕掛けとして同社が研修毎に作成している「企画概要書」です。講義の狙い(職場ニーズ、個人ニーズ、会社ニーズ)、あるべき姿、研修後の行動目標、研修終了時の行動目標、組立(Why、What、How)といった各項目で構成されている同書の内容には、これまでの勉強会で学んだ理論がしっかりと組み込まれています。担当者はこの企画概要書をしっかり作りこみ、それが承認されてはじめて研修が実施できるという体制になっているそうです。

さらには詳細なレッスンプランも作成されていることには驚きました。単元毎に受講者がどういう状態になっていないといけないのか、講師は何を話すのか、どの場面でどういうエピソードを話すのか、といったことまで丹念に規定した書類です。これによって、常に高品質な研修が実現できるようになったそうです。

このような取組の成果として、グループメンバーからは、企画概要書を作成することで安心して研修ができるようになった、議論の際に共通言語ができた、外部講師の目利きができるようになった、といった声があがったそうです。また受講者の評価としては、講義がわかりやすい、研修の目的が明確になった、といったフィードバックをもらい、定量評価としては年間約4000名の受講者全体で、新しい取組を始めて10点満点で8.2から8.7まで点数が上がってきたそうです。(4000という大きな母数の中では少々のことで平均点は上がりません。だからこそ同社の数字がこれだけ上がっているのは驚異的なのです)また外部講師に研修を依頼する際にも、企画概要書をベースに話を進めるのでミスマッチが起きないという成果もあがっているそうです。

最後に、若手の社員教育を行う皆さん向けて、粥川様から「大事なことはアンケートの結果が悪かった時、受講者のせいにしないこと。それは研修を実施する側に問題があるのだと受け止めること」というメッセージをいただきました。粥川様、素晴らしい発表をどうもありがとうございました。

(株)IHI 粥川様

アイディア社の人材育成ノウハウ

本コーナーでは、弊社の人材育成プログラムの紹介をさせていただきました。職場勉強会でも使える「ラーニングトランスファー強化プログラム」、人材育成担当者向けの集合研修「実践的な定着テクニック」「効果的な研修設計」「インタラクティブ講師スキル」「人材育成の最新トレンドと事例紹介」「人材育成ラーニングチャレンジ」、バーチャルラーニングの「次世代ラーニングチャレンジ」「グローバル人材育成の完全ガイド」、人材育成担当者向けのイベントである4つのフォーラム「ATD報告会」「グローバル人材育成フォーラム」「若手社員育成フォーラム」「ラーニングイノベーションフォーラム」、新しい試みである「人材育成カンファレンス」、そしてYou Tubeでの生動画配信「アイディア2-Way TV」 。ぜひこれらのプログラムにご興味のある方は弊社までお問合せください。

 

第3部 若手研修の枠を越えて企業風土にインパクトを与える

お客様による事例発表

サントリーワインインターナショナル株式会社 国産ブランド部 松尾英理子様

サントリーフーズ株式会社 営業推進本部 林美幸様

『「指導育成」から「成長促進」に切り替えれば新入社員は自立する~本社と現場が連動してフォローすれば、本物の成長が引き出せる~』

同社の発表事例は、まさに本フォーラムの中心テーマである若手の人材育成に光明を与える大きなインパクトがありました。事の始まりは昨年の今頃、来期の新人研修の企画を考えるにあたって、当時の新人たちにアンケートをとったことからだった、と発表者の松尾さん。新人と言っても4月からの新入社員研修を終えて現場に配属され、得意先を持ってすでに3ヶ月近くたっています。その彼らから「上司にうまく伝えられない」「上長や先輩は忙しそうでとても聞けない」「聞いても違う答えが返ってくる」「得意先に対しては、伝えているつもりだが伝わらない」といった声が返ってきたそうです。現場の上長達に聞いてみると「今年の新人たちはプライドが高い。毎年高いのだが今年は特に高い。自分から質問しようとしない」「失敗を恐れているようで自意識過剰だ」という答えでした。両者の言い分が全くすれ違っている、こんな状態からどうやって挽回しようか途方にくれた・・・と、松尾さんは語ってくれました。

新入社員は夢を持って入社したのに、眠くなるのを我慢するような座学の研修を強要していたのではないか。そんな受け身の研修ではなく、ワクワクするような楽しい研修を提供したい。そう考えた松尾さんは、新人を指導育成するのではなく成長支援するという考え方で、研修を点から線に繋いで年間トータルで考えるという提案をした弊社をパートナーに選んでいただきました。

弊社の具体的な提案内容は、新人を指導育成するのではなく成長支援をするという考え方に立って、新人たちに自己成長エンジンを組み込み、PDCAを回していく。プロ意識を持ってもらい、3つの責任「成果責任」「成長責任」「説明責任」を果たしていく。これまでブツ切りだった研修を点から線に繋いで年間トータルで考える。本部と拠点の役割を明確にして連携を強化する、といったものでした。中にはわかりにくくハラ落ちしにくい内容も含まれていたそうですが、新人の世代に近くて直前まで現場を経験していた林さんの尽力によって、社内からもコンセンサスをいただけたたそうです。この後、実際に研修の運用に携わった林さんにバトンタッチして、これまでの活動内容と成果について発表していただきました。

本プログラムの最大のポイントは、PDCAを自然にまわるようにする仕組みです。まずは、来年の3月に1年間の成果と成長を新人1人1人が発表する成果発表会を設定。月次ではの1ヵ月の成果を発表する月次報告会、必要な時期に必要な知識とスキルを学んで定着につなげる復習を中心とした研修、本人・コーチャー・上司の3者面談、週次では社内SNSプラットフォームYammerを使った週報、さらには書く日報と話すボイス日報も行ったそうです。特に、新人は自分の状況を週報・日報・その他でさらけ出し、支社中の人がその投稿を見ることができて、誰でもアドバイスができるYammerが大活躍したと、林さんは話してくれました。

また、研修と研修の間の本部のフォローがなくなるタイミングに実施した電話コーチングも効果的だったそうです。新人にとっては外部のプロコーチに上司や先輩には話しにくい悩みを聞いてもらい、それを解決して次の行動につなげることができたとのことでした

コーチャーなどの成長支援者への取組としては、昨年まで新人研修とコーチャー研修が別の研修会社で内容的に連携がとれていなかった反省から、コーチャー研修の中にプチ新人研修を組み込み、新人が何を学んでいるのかを直に知ってもらう工夫を行ったそうです。また、成長支援スキルの強化のために全国8支社のコーチャーや育成担当同士が集まり、課題を共有するためのグループコーチングも実施されたそうです。これによってコーチャー同士の横のつながりが一気に加速したとのことです。

現時点での効果測定として、7月単月のYammar上での新人1人当たりの投稿に対するアドバイス数を昨年と比べたデータを提示していただきました。昨年は1人当たり20回だったのに対し、今年は41回と倍以上に増えたそうです。また、今年は育成に直接関係しない人の投稿数が4倍以上に増えたそうです。

その他、社内の方々からいただいたコメントや感想の中で代表的なものを紹介していただきました。「(デジタルツールに全く不慣れな育成企画部長が)支社のみんなで育てるということではYammerは恰好のツールだ」「新人の成長速度がはやくなった」「他の地区の育成担当者の状況を知ることができて自身の活動をブラッシュアップできた」さらにはこういったコメントも。「今年の新入社員はうらやましい。自分は誰にも相談できなかった。自分自身の成長も確かめたい」このように今回の取組を自分ごととしてとらえてくれる先輩社員もいたそうです。林さんが特にうれしかったと語ったのは、あるマネージャーからのコメントでした。このマネージャーは自分の部下に新人がいないにもかかわらず、社内で最も多くのコメントやアドバイスを投稿してくれたそうで「新人の育成に直接関わる者だけではなく、支社のみんなが関わることが会社の風土改革に繋がる」とのコメントをいただいたそうです。

お二人の発表の後、司会進行者の質問に松尾さんが答えたお話がとても感動的でした。これを最後にご紹介します。「今の若い人たちは受け身だよねとよく言います。私も昨年までそう言っていました。でも受け身にさせていたのは私たちの方ではなかったのか。今回の研修プログラムで主体性をもつ新人に変わっていったように、うまく促していけば主体性を発揮するポテンシャルを若い人達はもっているんだということに気づきました。昨年までは、先輩に聞いても知りたい答えが返ってこないという他責の言葉が返ってきたのに、今年の新人達は自分たちがこうだからという自責の言葉に変わってきました。私達自身が研修屋ではなく、成長支援屋になりたいと思い、それを目指したことで、拠点のみんなが味方になってくれて風土改革に繋がっていったのだと思います」

松尾さん、林さん、素晴らしい事例発表をありがとうございました。

サントリー 松尾様(左) 林様

最後に私たちアイディア社からいくつかのお知らせをさせていただき、その後は飲み物と簡単なおつまみを用意した交流会を行いました。参加した皆様は、事例発表をしていただいた方々を囲んで積極的な情報交換をされていました。

参加いただきました皆様、本当にありがとうございました。

今回どうしても都合が合わず参加できなかった方やこのレポートを読んでもっと詳しく話を聞いてみたいと思われた方は、遠慮なく私たちにご連絡ください。

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