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研修事例

若手社員の影響力研修|相手が動きたくなる5つのアプローチと設計のコツ

個人の仕事は回せても、立場の異なる相手を巻き込めない3年目社員に対し、「相手が動きたくなる」5つの切り口とエニアグラム診断を組み込んだ1日研修を実施。実行計画・個別コーチング・成果発表の定着フォローで、影響力を職場の行動に変えた事例です。

若手社員の影響力研修|相手が動きたくなる5つのアプローチと設計のコツ

研修テーマ

一律になりがちな影響力研修にエニアグラム個人診断を組み込み、相手のタイプ別に効く一手へ翻訳。研修後の個別コーチングと成果発表で職場実践まで接続しました。

3年目社員に共通する6つの課題と、見過ごされがちな「影響力」の壁

多くの企業の3年目社員研修をご支援する中で、繰り返し相談されるのが「2年目までの研修は型ができているが、3年目に何を打てばよいか分からない」という悩みです。導入研修や2年目のフォローが一巡したあと、3年目は人によって到達度がばらつき、一律の研修では物足りない層と背伸びになる層に分かれます。現場で挙がる課題を整理すると、次の6つに集約されました。

1

できること・できないことが把握されていない

本人も上司も、3年間で何が身についたのかを言葉にできていない。次の育成目標が立てにくい。

2

知識・スキルの凸凹が大きく、個別フォローが要る

配属先や担当業務の違いで習熟度に差が開き、全員に同じ内容を流すと効果が薄れる。

3

接点の薄い相手・他部署へのヒューマンスキルが弱い

気心の知れたチーム内では動けても、利害や立場の異なる相手を動かす場面でつまずく。

4

チームワークに改善の余地がある

自分の担当は回せても、周囲と連携して成果を一段引き上げる動きが弱い。

5

会社への理解・理念の浸透が浅い

日々の業務はこなせるが、会社が目指す方向と自分の仕事のつながりが描けていない。

6

入社3年間の明確な成果が見えにくい

本人のなかに「これをやり遂げた」という手応えが乏しく、次の一歩のモチベーションが上がらない。

6つの課題を一段上から眺めると、共通する根があることが分かります。それは、自分一人で完結する仕事は回せるようになった一方で、立場や利害の異なる相手を巻き込んで動かす段階に踏み出せていないという点です。つまり3年目に次へ進むための鍵は、知識やスキルを足すことではなく、周囲に働きかけて協力を引き出す力――すなわち「影響力」の強化にあります。次章では、なぜこの力が3年目にとって最適な打ち手になるのかを、若手に求められる力の変化から見ていきます。

なぜ3年目の打ち手が「影響力」なのか――若手に求められる力の変化から

影響力、すなわち周囲に働きかけて協力を引き出す力は以前から必要とされてきました。ただ、3年目に集中して伸ばす力としての重要度は、近年あらためて高まっています。社会人基礎力の枠組みで若手に求められる力を整理すると、それぞれ伸ばすのに適した年次があり、3年目に最も効くのが「働きかけ力(他人に働きかけ、巻き込む力)」です。さらに、働く環境の変化によって、この力そのものの必要度も上がっています。

〜2019年に語られた位置づけ

働きかけ力:あれば望ましい程度

対面中心の職場で関係が自然に築け、個人の成果が優先された。

学習能力:与えられた機会で十分

変化が緩やかで、用意された研修やOJTで追いつけた。

柔軟性:対面の中で自然に育つ

日常の対面接触の積み重ねで、立場の違いへの対応力が養われた。

2020年代に求められる位置づけ

→ 働きかけ力:成果を左右する必須スキル

リモートや分業で関係が築きにくく、巻き込めるかが成果を分ける。強化に最適な年次は3年目。

→ 学習能力:自ら学び続ける力が必須

変化が速く、与えられる前に自分で学ぶ姿勢が問われる。

→ 柔軟性:立場の違いを越える力が一層重要

接点の薄い相手と協働する機会が増え、意図的な強化が要る。

変わらない原則:3年目が次に伸ばすべき力の中心は、いつの時代も「周囲を巻き込んで動かす力」です。

この変化が示すのは、3年目研修のテーマを「影響力」に定めることが流行ではなく、力の必要度と"伸ばすのに適した年次"の両方に裏打ちされた選択だということです。しかも現在は、リモートやハイブリッドワークで人間関係が築きにくいまま、メールやチャット一通で相手に動いてもらわなければならない場面が増えています。まだ立場の弱い若手にとって、相手を動かす難度はむしろ上がっているのです。次章では、この力を1日の研修にどう落とし込んだのか――「相手が動きたくなる」5つの切り口に沿って具体的に見ていきます。

【やったこと】「相手が動きたくなる」5つの切り口で1日研修を組み立てた

そこで実施したのが、アイディア社の「相手が動きたくなる研修」をベースにした1日のプログラムです。核にあるのは「相手中心に考える」という一貫した軸です。人を動かす小手先のテクニックを教えるのではなく、相手が自然と動きたくなる理由を5つの切り口に分解し、すぐ効く実践的なコツから、関係性や信頼に根ざした奥深い人間力までをバランスよく扱います。

相手が動きたくなるメカニズム ― 軸は「相手中心に考える」

すぐ効く実践的なコツ

相手の負担を下げ、動きやすさそのものを高める切り口。

奥深い人間力(あり方)

相手の動機や信頼に根ざして働きかける切り口。

▼ この2つを5つの切り口に分解し、1日の研修で順に扱う
1

時間があるから

すぐ効くコツ

相手の手間と所要時間を最小化し、「これならすぐできる」と感じてもらう。

演習:ケーススタディとグループワークで、自分の依頼を相手目線で棚卸しする。

2

簡単だから

すぐ効くコツ

手順や判断のハードルを下げ、相手が迷わず動ける伝え方にする。

演習:ケーススタディとロールプレイで、依頼の言い換えを練習する。

3

重要だから

すぐ効くコツ

その依頼が相手にとってなぜ重要か、意味と優先度を相手基準で示す。

演習:ケーススタディとペアワークで、相手基準の理由づけを言語化する。

4

やりたいから

奥深い人間力

相手自身の動機に火をつける。ここでエニアグラムの個人診断を行い、タイプ別の「動きたくなるツボ」を読み解く。

演習:個人診断とグループ発表で、相手のタイプ別の動機を共有する。

5

あの人だから

奥深い人間力

「この人の頼みなら」と思われる信頼の土台を築く。日々の積み重ねが効く、最も奥にある切り口。

演習:個人ワークで、自分が周囲に積み上げてきた信頼を振り返る。

5つの切り口を「相手中心に考える」という1本の軸でつなぐと、受講者の発想は「どう言いくるめるか」から「どうすれば相手にとって動く価値があるか」へと変わります。前半の3つは翌日から使える実践的なコツ、後半の2つは時間をかけて育てる人間力。浅いコツだけでは底が浅く、人間力だけでは抽象的になりがちなところを、両方を1日で扱うことで「すぐ動く」と「長く効く」を両立させます。

この研修で他社の一般的な影響力研修と一線を画すのが、4つ目「やりたいから」に組み込んだエニアグラムの個人診断です。同じ依頼でも、相手のタイプによって響く動機は異なります。診断で相手の傾向を読むことで、受講者は学んだ切り口を「誰にでも同じように使うテクニック」ではなく「この相手に効く一手」へと翻訳できるようになります。一律の研修を、個別最適なコミュニケーションへ橋渡しする仕掛けです。

「相手が動きたくなる研修」は、立場が弱くても相手に協力してもらう力を、簡単なコツから奥深いあり方までバランスよく扱う1日プログラムです。プログラムの詳細は専用ページでご覧いただけます。

▶ 「相手が動きたくなる研修」の内容を見る

【結果】研修を「できる」に変える定着フォロー設計

影響力は、1日研修を受けただけで身につくものではありません。「分かった」を「できる」に変えるために、研修の前後を含めた定着フォローをセットで設計しました。研修当日で完結させず、職場での実践と個別コーチングを挟み、最後に成果発表で締めくくる流れです。

「分かった」を「できる」に変える定着フォローの流れ

STEP 1

研修

5つの切り口を学び、自分の依頼で練習する

STEP 2

実行計画

誰を・どの切り口で動かすか具体化する

STEP 3

職場実践

実際の相手に働きかけてみる

STEP 4

個別コーチング

20分程度で進捗と障害をふり返る

STEP 5

成果発表

取り組みと変化を本人の言葉で語る

この流れの肝は、研修と研修の「あいだ」にあります。受講者は学んだ切り口を実際の相手・実際の依頼で試し、20分程度の個別コーチングで進捗と障害をふり返ります。コーチングを重ねるごとに、最初はためらいがちだった働きかけが、相手を見て切り口を選ぶ具体的な行動へと変わっていきます。そして最後の成果発表では、どの相手に、どの切り口を、どう使い、何が動いたのかを本人の言葉で語ります。研修の成果が「受講した」で終わらず、職場での具体的な変化として残るのは、この一連の設計があるからです。

3年目という節目に「相手を動かせた」という手応えを得ることは、本人のモチベーションと、その先のキャリアへの自信にも直結します。冒頭で挙げた「3年間の明確な成果が見えにくい」という課題に対しても、成果発表という形で本人と上司が変化を確認できる点は、見過ごせない効果です。

自社の3年目社員の状況や既存の研修体系に合わせて、影響力研修と定着フォローをどう設計すればよいか。具体的な進め方はご相談いただけます。

▶ 研修設計について相談する

3年目社員の影響力研修に関するよくある質問

3年目社員に影響力研修が必要なのはなぜですか?

3年目は、自分一人で完結する仕事は回せるようになる一方で、立場や利害の異なる相手を巻き込む段階でつまずきやすい時期です。社会人基礎力の枠組みで見ても、他人に働きかけ巻き込む「働きかけ力」を伸ばすのに最も適した年次が3年目にあたります。さらにリモートやハイブリッドワークで人間関係が築きにくいなか、まだ立場の弱い若手が相手を動かす難度はむしろ上がっており、影響力の強化が重要になっています。

「相手が動きたくなる5つの切り口」とは何ですか?

「時間があるから」「簡単だから」「重要だから」「やりたいから」「あの人だから」という5つです。前半の3つは相手の負担を下げる、翌日から使える実践的なコツ。後半の2つは相手の動機や信頼に根ざした奥深い人間力です。これらを「相手中心に考える」という一貫した軸で貫くことで、相手が自然と動きたくなる状態をつくります。

個人差の大きい3年目に、一律の研修で対応できますか?

エニアグラムの個人診断を研修に組み込むことで対応します。同じ依頼でも相手のタイプによって響く動機は異なるため、診断で相手の傾向を読み解くと、学んだ切り口を「誰にでも同じように使うテクニック」ではなく「この相手に効く一手」へと翻訳できます。一律の研修を、個別最適なコミュニケーションへ橋渡しする仕掛けです。

研修を実際の行動や成果につなげるにはどうすればよいですか?

1日研修で完結させず、研修→実行計画→職場実践→個別コーチング→成果発表という流れをセットで設計することが有効です。受講者は学んだ切り口を実際の相手で試し、20分程度の個別コーチングで進捗と障害をふり返ります。最後の成果発表で、どの相手にどの切り口をどう使い何が動いたかを本人の言葉で語ることで、研修の成果が職場での具体的な変化として残ります。

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