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研修プログラムの設計術とITツール活用|成果を出すグローバル研修の作り方【連載第4回】

グローバル人材育成の方向性が定まったら、次はそれを具体的な研修プログラムに落とし込む段階です。しかし、ここで多くの企業がつまずきます。「何を」教えるかは決まっても、「どのように」組み合わせ、「どの形式で」届けるかの設計が甘いために、研修の効果が十分に発揮されないのです。

本記事は、全6回連載「グローバル人材育成の進め方」の第4回です。前回(第3回)では語学力とグローバル実践力の違いと鍛え方を解説しました。今回は、それらを効果的に組み合わせるプログラム設計の4つのポイントと、研修効果を高めるITツールの活用法を紹介します。

成果を出す研修プログラム設計——4つのポイント

アイディア社では2,000人以上の実績をもとに、グローバル実践力強化プログラムを設計・運営してきました。そこから得られた、成果を出すための4つの設計ポイントを紹介します。

ポイント①:実践力に7割以上の比重を置く

前回の記事で解説した通り、グローバル人材育成の核はグローバル実践力の強化です。プログラム全体の7割以上を実践力のトレーニングに充てるのが理想です。

ただし、受講者の多くは英語への苦手意識を持っています。この不安を放置したまま実践力のトレーニングに入ると、心理的なハードルが学習効果を下げてしまいます。そこで効果的なのが、研修の最初の段階に語学力と実践力の強化をミックスするアプローチです。初期段階で基本的な英語の発想転換やコミュニケーションの基礎を身につけることで、受講者の不安が解消され、その後の実践力トレーニングの吸収効率が格段に上がります。

ポイント②:インプットとアウトプットを分ける

研修の中身は大きく「インプット(新しいテクニックやコツの習得)」と「アウトプット(学んだことの繰り返し演習)」に分かれます。この2つを明確に分けて設計することが重要です。

インプットは「理解する」フェーズです。新しいコミュニケーション手法やロジカルな話し方のフレームワークなどは、日本語による集合研修のほうが分かりやすく記憶にも残ります。一方、アウトプットは「できるようになる」フェーズであり、学んだことを少人数で外国人講師と繰り返し演習するほうが効果的です。

よくある失敗は、インプットの解説とアウトプットの練習をごちゃまぜにしてしまうことです。受講者が「今、何を身につけようとしているのか」を常に明確にすることで、学習の目的意識が保たれ、定着率が向上します。

ポイント③:研修スタイルにバリエーションを持たせる

インプットはセミナー形式で行いますが、アウトプット(スキル定着)ではさまざまな形式を組み合わせることが効果を高めます。

たとえば、会議スキルは少人数グループで実際に議論する形式が最適です。スピーキング力は電話トレーニングを含む個人レッスンで集中的に鍛えます。プレゼンテーションは集合研修で本番に近い環境を作ります。ライティング力はメールベースで強化すれば、実際のメールのやりとりに近い形で練習できます。

この工夫には3つのメリットがあります。まず、形式が変わるので受講者が飽きません。次に、スキルの特性に合った方法を使うため学習効果が高まります。そして、職場での実際の場面に近い研修になるため、実務に活かしやすくなります。

ポイント④:事前事後の実力診断で効果を「見える化」する

研修効果を正しく測定するためには、研修の前後に実践力に即した実力診断を行う必要があります。第1回で紹介した「落とし穴④」でも触れましたが、TOEIC®のような語学テストでは実践力の変化は測れません。

効果的な診断方法は、ビジネスの疑似体験(ロールプレイ)です。ミーティング、プレゼンテーション、ネゴシエーションなどの場面を設定し、受講者のパフォーマンスを評価します。研修前後で同じ形式の診断を行うことで、実践力の成長を客観的に「見える化」できます。

アイディア社ではこの診断を「グローバル人間ドック」と呼んでおり、研修の成果を経営層に報告する際にも説得力のあるデータとして活用されています。プログラム設計や効果測定の方法について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください

15週間プログラムの全体像——段階的に実践力を積み上げる

アイディア社のグローバル実践力強化プログラム(15週間)は、上記4つのポイントを具体的に実現した設計になっています。全体の流れを3つのフェーズに分けて紹介します。

15週間プログラムの3フェーズ構成

第1〜5週
基礎フェーズ
スタートアップセミナー(日本語)→ グループレッスン(基礎演習)+ ライティング+ 電話トレーニング
語学力と実践力の基礎をミックスして苦手意識を解消

第6〜10週
応用フェーズ
ロジックセミナー(日本語)→ グループレッスン(ロジック演習)+ ライティング+ 電話トレーニング
ロジカルコミュニケーションを中心にした実践力の強化

第11〜15週
実戦フェーズ
ミーティングセミナー(日本語)→ グループレッスン(会議演習)+ ライティング+ 電話会議演習
実際のビジネスシーンに近い総合演習で実戦力を仕上げる

事前診断
グローバル人間ドック
← 15週間のプログラム →
事後診断
グローバル人間ドック

各フェーズの冒頭にはインプットとしての日本語セミナーがあり、その後はアウトプット中心のグループレッスン、ライティング課題、電話・電話会議トレーニングを組み合わせています。スキルの定着には繰り返しが不可欠であり、毎週異なる形式で同じスキルを練習する設計が、15週間の成長を支えています。

ITツールで研修効果を加速する——5つの活用法

グローバル人材育成では、教室での研修だけでなく、受講者がいつでもどこでも継続的にトレーニングできる環境を整えることが重要です。ITツールの活用は、特に語学力の自己学習と研修の補完において大きな効果を発揮します。

① スマホアプリ——スキマ時間で毎日コツコツ

英語学習系のスマホアプリは、スキマ時間に数分から取り組めるため継続学習に最適です。目的別にフォーカスが絞られたアプリ(リスニング特化、TOEIC®パート別対策など)を選べば、受講者一人ひとりのニーズに合った学習が可能です。成功のコツは「毎日少しずつ」の習慣化です。好みのアプリを見つけ、飽きずに続けられる仕組みを作ることが大切です。

② Webコンテンツ——本物の英語に触れる

海外のニュースサイトやビジネス記事など、英語学習用ではない「本物の」英語コンテンツに触れることは、実践力の向上にもつながります。検索ツールで自分の関心のあるテーマの記事や動画を探せるため、モチベーションを維持しやすいのもメリットです。初めは難しく感じる場合は、動画のクローズドキャプション(字幕)機能を活用したり、自動翻訳で全体を把握してから原文を読むなどの工夫が効果的です。

③ オンライン会議ツール——リアルタイムの実践演習

ビデオ会議やオンライン英会話は、リアルタイムでのコミュニケーション力を鍛えるのに最適です。集中力とアウトプット量を同時に高められる点が強みです。活用のコツは、フリートークに任せるのではなく、事前にテーマと目標を設定しておくことです。自分の話したい方向に会話を誘導する練習は、ビジネスで極めて重要な実践スキルそのものでもあります。

④ eラーニング——4技能をバランスよく鍛える

パソコンベースのeラーニングは、読む・聞く・書く・話すの4技能をバランスよく鍛えられる総合的な学習ツールです。特にリーディング、ライティング、発音の分野で高い効果が知られています。発音については、口の動きを分析してフィードバックを返す機能を持つツールもあり、独学では難しい発音矯正が可能になります。

⑤ メッセージングツール——即興力を鍛える

チャットツールやSNSを使った英語でのリアルタイムコミュニケーションは、スピーキングの文法矯正に活用できます。会話と同じスピードでテキストを入力し、そのテキストをチェックしてもらうことで、「話しながら直す」プロセスを文字で可視化できます。即興で書いて細かくフィードバックをもらう——この繰り返しが、実際の会話での正確性向上につながります。

これらのITツールは、教室での研修を補完する役割として位置づけるのがポイントです。ITツールだけでは実践力の強化は困難ですが、研修と組み合わせることで語学力の底上げと学習の継続性が確保され、研修全体の効果が加速します。

研修プログラムとITツールの最適な組み合わせについてのご相談は、アイディア社まで。貴社の環境と受講者の状況に合わせたご提案をいたします。

よくある質問

15週間のプログラムは長すぎませんか?期間を短縮できますか?

実践力の定着には繰り返しの演習が不可欠であり、15週間(約4ヶ月)は成果を出すために必要な最低限の期間です。ただし、受講者のレベルや目標によって5〜10週間に短縮したカスタマイズ版も設計可能です。期間を短くする場合は、フェーズを絞り込む(たとえば基礎フェーズを省略し、応用と実戦に集中する)アプローチが効果的です。

研修中の受講者の業務負担が心配です。どのように両立すればよいですか?

プログラムは週あたりの拘束時間を最小限に設計しています。セミナーは各フェーズの冒頭に1回、グループレッスンは週1回60〜90分、電話トレーニングも週1回30〜45分程度です。ライティング課題はメールベースで自分のペースで取り組めます。受講者のスケジュールに合わせた柔軟なアレンジも可能ですので、ご相談ください。

eラーニングやアプリだけでグローバル人材育成はできますか?

語学力の基礎固めにはITツールが非常に有効ですが、グローバル実践力(ミーティング、プレゼン、ネゴシエーションなど)の強化には対人のトレーニングが不可欠です。ITツールは研修の「補完」として活用し、企業研修の中核は実践力の対人トレーニングに置くことをお勧めします。

連載シリーズのご案内

本記事は「グローバル人材育成の進め方」全6回連載の第4回です。

第1回:グローバル人材育成の全体像と4つの落とし穴

第2回:グローバルマインドの鍛え方——異文化理解から行動変容へ

第3回:英語力×実践力の両輪で鍛える——語学研修だけでは足りない理由

第4回(本記事):研修プログラムの設計術とITツール活用

第5回:海外研修・海外赴任者育成の実践法

第6回:経営者と人事が押さえるべきグローバル人材育成の成功条件

最新のグローバル人材育成トレンドについては、ATD人材育成国際会議2025報告レポート(無料)もあわせてご活用ください。

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