世界の英知にどっぷり浸かる
今日のシカゴは朝から快晴。寒さが和らぎ、過ごしやすい天候です。
さて、ASTD 2010への参加3日目にして、いよいよ人材育成業界の大物たちが講師を務めるSession(90分セミナー)が始まりました。
今日から水曜日までの4日間は、4人のスパイが毎日3つのSessionに潜入していきます。毎日12個のSessionに潜入した結果を、できるだけ短くまとめて、ビデオと文章でお伝えしていきます。
今日の感想を一言にすると「世界に英知にどっぷりつかってきました。スゴイ!」という感じです。
今日のSessionでの諜報結果(総括)
- 最高!!: 7 Session
- 良かった: 2 Session
- トホホ: 3 Session
今日のVideoレポート
構成
- RESULT(教育研修効果を高める)
- GLOBAL(異文化対応など)
- Matthew’s コーナー
潜入したSessionのキモ
以下に4人のスパイが潜入したSessionの概要を、次の5つの項目に分けて紹介していきます。
- 分野1: RESULT
- 分野2: GLOBAL
- 分野3: LEARNING MEDIA
- 分野4: GREAT TRAINING
- 分野5: WORK LIFE BALANCE
※文章中の「ヒント」とは?
各Sessionでスパイたちが収集した情報の中から、日本の人材育成担当者の方にとってヒントになりそうなことをエッセンスとして記しています。
分野1: RESULT
#001 Durkee
SU102 研究結果に基づいたトレーニング:流行とフィクションを超えた社員教育
(Evidence-Based Training: Beyond Fads and Fiction in Workforce Learning)
内容:
研究に基づいたトレーニングの効果を高める新発見をルース・クラークが紹介した
ヒント:
文章を見せながら読むと理解度が明らかに下がる(書いてある文章をそのまま読むのはをやめよう)、文章と関連性の低いビジュアルをつけると理解度が下がる(くだらないクリップアートを使うのはやめよう)
#001 Durkee
SU303 研修からビジビネスインパクトを保証!
(Yes, You Can Guarantee Business Impact from Training!)
内容:
研修の事前・事後を強化してROIを2〜6倍増やすテクニック
ヒント:
事前に受講者とその上司に情報を与えて話して合ってもらう、研修後はフォローをしている上司としていない上司を比較して、研修効果をわかりやすく測る
#002 Kageyama
SU208 パフォーマンス改善を売り込む方法
(Selling Performance Improvement)
内容:
集合研修の実施だけでなく、パフォーマンス改善に取り組むように(社内や社外の)相手を説得する作戦とその具体策(効果的な質問)が紹介された
ヒント:
研修の依頼を受けて実施するだけではなく、ビジネス成果を高めることに人材育成部門はもっと貢献できるはず。そのためには、相手の視点を変えることのできる効果的な質問ができるようになることが一つの近道
#002 Kageyama
SU302 パワフルな質問術:戦術的依頼を戦略的機会にまで高める
(Ask Powerful Questions: From Tactical Request to Strategic Opportunity)
内容:
ビジネス成果にインパクトを与えることのできる人材育成策を企画する上で、その鍵となる「ニーズ」をヒアリングする重要性とそれをサポートするツールを、HPIの第一人者であるデイナ・ロビンソンが紹介した。
ヒント:
効果的な人材育成策を考えるために、「ニーズ」を3つのレベル「Business Needs」『Performance Needs」「Work Environment & Capability Needs」に分けて、それを網羅するように考えてみよう
分野2: GLOBAL
#002 Kageyama
SU119 文化はいかに学習とパフォーマンスに影響を与えるか
(How Culture Influences Learning and Performance Methods)
内容:
ブラジル、メキシコ、オランダ、韓国の4人のスピーカーが、文化の壁を乗り越えて、成果を高める人材育成の方法や事例を紹介した
ヒント:
「外国人社員にも日本人と同じように働いてほしい」という独善的な期待を社内から撲滅することが、真のグローバル化への近道
#003 Catherine
SU212 「異文化頭脳」を駆使して、国境を超えて繁栄するためのリーダーを育成せよ
(Train Leaders to Thrive Across Borders With Intercultural Intelligence)
内容:
パオロ・ナガリが、文化の異なる部分よりも似ているところを探すことが異文化チームでプロジェクトを行うコツと主張した
ヒント:
4つの原則
- 相手と自分の文化の似ている所を探す
- 別の視点から見る
- ローカルの価値観を優先
- 文化に違いがあることを積極的に受け入れる
#004 Matthew
SU311 多国籍の受講者に教えるスキル
(Engaging Global Classrooms)
内容:
Explained activities that work across cultures and gave advice about how to adjust a program around the world based on their experience with Eli Lilly
ヒント:
- Effective openings: For USA have fun, for Europe explain clearly, for SE Asia have relaxed small group activities
- Use visuals but make relevant to culture
分野3: LEARNING MEDIA
#003 Catherine
SU103 ラーニング2.0について、すべてのマネージャーが知らなければならないこと
(What Every Manager Must Know About Learning 2 .0)
内容:
テクノロジーの進歩により学習形態が激変している。部下たちのジョブエイドを管理する立場のマネージャーは、ラーニング2.0を社員教育に導入することをローゼンバーグが強調
ヒント:
会社専用のTwitter, Facebookで、社員同士の教育/研修後サポート/パフォーマンス履歴などの情報を共有
分野4: GREAT TRAINING
#003 Catherine
SU301 パズル利用の好機:研修プログラムに学習パズルを採用する
(Puzzling Opportunities: Incorporating Instructional Puzzles in Training Sessions)
内容:
Thiagi社のパズルを実際に解いてみて、どのような研修にどう取り入れるかのコツを学んだ
ヒント:
ひとつのパズルを複数のメンバーで、他チームと情報を共有しながら解く→チームビルディング研修
分野5: WORK LIFE BALANCE
#004 Matthew
SU100 MOJO: 家庭と仕事での幸せと意味を見つける
(MOJO: Finding Meaning and Happiness at Work and at Home)
内容:
Marshall Goldsmith explained the correlation between personal meaning and happiness and how to increase both in your work and private life
ヒント:
- Research suggests that to improve work quality, improve private life
- Simple questions can keep you focused on important but not urgent priorities
※文章中の「ヒント」とは?
各Sessionでスパイたちが収集した情報の中から、日本の人材育成担当者の方にとってヒントになりそうなことをエッセンスとして記しています。
明日の予定
本日と同じく、合計12個のSessionに参加します。
その他には、#002 影山がとても楽しみにしているダニエル・ピンクの基調講演。また、EXPO(展示会)が明日から始まります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。明日もスパイ活動に励みます。