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グローバル人材育成の最新トレンド|NEWビジネス環境・4つのニーズ・育成ツール活用法【2022年版】




グローバル人材育成の最新トレンド|NEWビジネス環境・4つのニーズ・育成ツール活用法

2022年7月26日、IDEA DEVELOPMENT株式会社はオンラインカンファレンス「グローバルフォーラム 2022」を開催しました。テーマは「グローバル人材育成を世界基準でベンチマーク」。コロナ禍を経てグローバルビジネスの環境が激変する中、人材育成担当者が押さえるべき3つの視点を、データと企業事例を交えて紹介しています。

本記事では、当日のセミナー内容をダイジェストでご紹介するとともに、全3パートの動画を無料で公開しています。「自社のグローバル人材育成をどう見直すか」を考えるヒントとしてお役立てください。

当日の全映像を無料公開中

各セクションの動画は記事内に埋め込んでいます。グローバル研修の企画・見直しのヒントとしてぜひご活用ください。グローバル人材育成の具体的なご相談は、お気軽にお問い合わせください。

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この記事でわかること

ENVIRONMENT & NEEDS ─ 環境変化と求められる能力

TOOLS & VOICE ─ 育成ツールと参加者の声



グローバルビジネス環境はこう変わった

フォーラムの冒頭では、グローバル人材育成を取り巻く環境の変化を、「研修の歴史」と「経営者の視点」の2つの角度から解説しました。

Part 1:NEWグローバルビジネス環境

グローバル研修の"5つの波"

日本企業のグローバル研修は、1990年代から約30年間で大きく5つの「波」を経てきました。各時代のキーワードと、それに対応する研修のイメージを振り返ります。


1990年代(前半)

英会話

英会話スクールへの派遣が中心。「英語を話せるように」というニーズ

1990年代(後半)

TOEIC

リスニングマラソン等の自己学習教材。スコアで管理する時代

2000年〜リーマン

実践的な研修

ニーズの高い企業が社内語学研修を実施。ビジネス直結型へ

リーマン〜2015年

グローバル人材ブーム

「英語で○○」が流行。グローバル人材育成が経営課題に

2015年〜現在

クールダウン+リモートシフト

働き方改革・リモートワークにシフト。コロナ後に再びニーズが変化

注目すべきは第5の波です。2019年のアイディア社のベンチマーキング調査(n=82)によると、グローバル研修を「実施している」企業は41%、「以前実施していた」が9%、「実施していない」が50%。施策への期待度も「成果を期待できる」と「十分な成果を期待できる」を合わせても35%にとどまり、「どちらともいえない」が56%という結果でした。つまり、多くの企業がグローバル研修の効果に確信を持てていない状態にあります。

経営者の視点:海外で成功している3社に学ぶ

グローバル研修への期待が不透明な一方で、実際に海外事業で大きな成果を上げている企業があります。フォーラムでは東京エレクトロン・ユニチャーム・キッコーマンの3社の経営戦略を分析し、「なぜ海外に出たか→何をしたか→どうなったか」の共通構造を明らかにしました。


東京エレクトロン

半導体製造装置|海外比率 88%

なぜ海外へ

90年代に栄えた日本の巨大半導体市場が消滅。市場の中心が中国・韓国・台湾に移動

何をした

半導体工場を追いかけて海外展開。研究開発・生産基盤への継続投資と、市場変動に対応した機敏なオペレーション

成果

旧中計を2年前倒しで達成。新中計で売上3兆円・利益1兆円を目指す

ユニチャーム

衛生用品|海外比率 63%

なぜ海外へ

人口減少・出生率低下による日本市場の成熟化。ケアの成長市場を先読み

何をした

地域別戦略+「共振の経営」で日本から海外へ優秀人材を派遣+成長市場で戦略的M&A

成果

1984年の海外進出から海外比率60%超。2030年に売上2倍・海外比率70%を目指す

キッコーマン

食品・調味料|海外比率 68.9%

なぜ海外へ

国内市場の頭打ちを予想。世界の食文化を追いかけて成長する戦略

何をした

1957年に米国へ早期進出し需要を確認してから現地生産。各国の食文化に合わせたしょうゆの活かし方を提案

成果

売上の60%・営業利益の7割以上が海外。コロナ禍でも海外が持ち直し国内低迷をカバー

3社に共通するのは「国内市場の限界を予測し、早期に海外展開を開始した」という点です。そしてもう1つ重要なのは、いずれも「海外なしでは生きられない」レベルまで海外比率が高まっているという現実です。東京エレクトロンは88%、キッコーマンは68.9%、ユニチャームは63%。グローバル人材育成は「あれば良い」施策ではなく、経営戦略の根幹を支える投資であることがデータから明確に読み取れます。

グローバル人材育成の戦略を見直しませんか?

「海外比率が高まっているのにグローバル研修が追いついていない」「何から手をつければいいか分からない」といったお悩みに、20年以上のグローバル研修実績を持つアイディア社がお応えします。お気軽にご相談ください




NEWグローバル人材に求められる4つのニーズ

第2パートでは、コロナ後のグローバルビジネス環境で求められるスキルが、従来とどう変わったかを4つのポイントで解説しました。出発点は「過去の出張型ビジネスと現在のリモート型ビジネスの違い」です。

Part 2:NEWグローバル人材のニーズ

グローバルビジネスはこう変わった:出張型 vs リモート型

かつてのグローバルビジネスは、数週間の準備→海外出張→対面の打ち合わせ→フォロー→最終確認という6週間のサイクルでした。現在は、これらすべてが5〜60分単位のリモート作業に置き換わっています。この変化がグローバル人材に求められるスキルを根本的に変えました。


過去:出張型ビジネス

現在:リモート型ビジネス

準備時間
航空券を取ってから数週間、少しずつ意識を高める
日本語の会議が終わって3分〜2時間後に切り替え
切り替え
空港→チェックイン→フライト→現地の街並み。頭を切り替える時間が十分ある
切り替えの時間がほぼゼロ。同じ画面で言語と思考モードだけ切り替える
接し方
対面で雰囲気とノンバーバルも把握できる
モニター越しの声と小さな顔のみ
接する時間
打ち合わせ1時間以上+食事・雑談で関係構築
長くて1時間。終わったら即切断
フォロー
打ち合わせ後の食事、雑談、現地での追加確認
メールで議事録を送るだけ

この対比から見えるのは、リモート環境では「準備・切り替え・接する時間・フォロー」のすべてが大幅に圧縮されているという事実です。出張時代に自然と得られていた「異文化に浸る時間」がなくなった今、それを意識的に補う必要があります。フォーラムでは、この環境変化に対応するための4つのポイントが示されました。

4つのポイント


1. Virtual Everything

とにかくリモート

海外出張が消滅し、人間関係構築・提案・交渉・プロジェクトマネジメント・トラブル対応をすべてリモートで外国人と英語で完結させる必要がある

リモートで特に難しいスキル

チェンジマネジメント メンバー育成 動機づけ コーチング ネガティブフィードバック

2. Culture Is King

異文化対応がきわめて重要

日本にいながらリモートで接するときこそ異文化理解が大切。出張時代には自然にあった「切り替え時間」と「現場感」がリモートではほぼゼロになる

リモートで失われるもの

準備期間の意識づけ 頭の切り替え時間 ノンバーバル情報 打ち合わせ後の交流

3. Write > Speak

ライティングの力に重点

実際のグローバルビジネスでは圧倒的に読み書きの時間が長い。文字や資料だけで通じる高いレベルが求められる

求められるライティングの種類

チャット(Teams/Slack) メール レポート(Word) スライド(PowerPoint)

4. Innovation and Speed

イノベーションとスピード重視

20世紀は「日本のやり方を海外で再現する」が中心だったが、今は海外市場のニーズ把握・現地発の提案・海外での新製品開発が求められる

今のグローバル人材に必要な能力

海外ニーズ把握力 国内外の調整力 英語での交渉力 説得力・相手を動かす力

4つのポイントを横断して見ると、共通するメッセージが浮かび上がります。それは「リモートで、文字で、短時間で、異文化の相手と成果を出す」というハードルの高さです。出張時代には時間と対面で補えていたものが、リモートではスキルで補わなければなりません。フォーラムの講師であるダーキー氏は、「グローバルビジネスで必要な能力が以前とは変わってきています。ぜひ、その変化に対応できるよう研修を変えましょう」と参加者に呼びかけました。

グローバル人材育成の全体像を知りたい方へ

グローバル人材育成のフレームワークや具体的なプログラム設計について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。グローバル人材育成フレームワークの記事を読む




グローバル人材育成に使える5つのツール

第3パートでは、グローバル人材の育成に活用できる5つのツール(オンデマンドコンテンツ・VR・AR・AI・その他ツール)が、実際のデモ映像とともに紹介されました。ポイントは「ツールを導入すること」ではなく「どの場面でどう使うと効果的か」を見極めることです。

Part 3:NEWグローバル人材育成の手段

4つの育成ツールの使い分け

フォーラムでは、オンデマンドコンテンツ・VR・AR・AIの4つのツールについて、それぞれのおすすめの使い方と特性が紹介されました。


ツール

おすすめの使い方

強み

注意点

オンデマンド
受講者にとって興味のある、仕事と関連性の高いテーマの題材を選ぶ。eラーニング・解説動画・研修風景・個別フィードバックの4スタイルがある
語学と他のスキルを同時に学べる。教材の選択肢が豊富
面白みに欠ける場合がある。英語レベルが高い題材も多い
VR
講師インプット→ロールプレイ→VRで復習→録画を分析して改善。特徴的な空間(工場・海外の街)での体験が効果的
強い当事者感覚と細かいフィードバック。何度でも繰り返し練習可能
ビジネステーマは現時点で少ない。教室内のような普通の空間には不向き
AR
ARで英単語を確認→文字を見ながら説明→文字なしで説明。工場や技術現場での用語習得に最適
カンニングペーパーのように必要な情報が表示される。段階的に文字に頼らなくなる
事前のセッティング(表示ポイント・情報の準備)がきわめて重要
AI
英語プレゼンを録画→AIが総合評価・話すスピード・表情・口ぐせ・アイコンタクト・滑舌・キーワードを自動分析
何度繰り返しても飽きない相手。フィードバックがデジタルで比較しやすい
講師インプット+ロールプレイの後に補完として使うのが効果的

4つのツールに共通するポイントは「ツール単体で使わない」ことです。VRは講師によるインプットとロールプレイの後に復習として使い、AIは練習後のフィードバックとして使う。どのツールも、講師による指導やロールプレイと組み合わせて初めて効果を発揮します。

ツールを組み合わせた英語プレゼンの6ステップ

フォーラムでは、英語でプレゼンテーションをする場面を例に、複数のツールを組み合わせた実践的な6ステップが紹介されました。


1

スライド作成

Canva

海外デザイナーのテンプレートでインパクトのあるスライドを短時間で作成

2

自動翻訳

DeepL

英語の文章構成を意識した単純な日本語で書き、自動翻訳→確認→話しやすい言葉に修正

3

発表イメージ確認

Synthesia

AIにプレゼンを発表してもらい、聞き手の立場から内容を確認する

4

練習+AIフィードバック

Rehearsal

リハーサルを録画し、スピード・表情・アイコンタクト・滑舌などをAIが自動分析

5

質疑応答に字幕

自動翻訳字幕

準備できない即興質問に対応するため、参考として自動翻訳の字幕を表示

6

議事録を自動作成

Colibri

自動文字起こしで議事録を作成し、会議中に分からなかった内容も後から正確に把握

この6ステップのポイントは、1〜3が「準備」、4〜5が「本番」、6が「振り返り」という3フェーズで構成されている点です。特にステップ2(自動翻訳)とステップ4(AIフィードバック)は、語学力がまだ十分でない受講者にとって心理的なハードルを大きく下げる効果があります。「まず60%の完成度でツールの力を借りて形にし、そこから磨いていく」というアプローチは、グローバル人材育成の初期段階で特に有効です。

グローバル研修の設計・ツール活用についてご相談ください

「グローバル研修を見直したいが何から始めればいいか分からない」「ツールを活用した研修設計を検討したい」といったお悩みに、20年以上のグローバル研修実績を持つアイディア社がお応えします。お気軽にご相談ください




参加者の声

グローバルフォーラム 2022に参加された方々の感想をご紹介します(掲載許可をいただいた方のみ)。

★★★★☆

他社とは一味違ったユニークな視点

他社とは一味ちがったユニークな視点は流石です。これからのリーダーシップに関心があります。

— 半導体装置メーカー 全社の人材育成担当

★★★★☆

グローバル人材に必要な能力と様々なツールを知れた

現在のグローバル人材に必要な能力が理解でき、また今は様々なツールが出てきている事を知ることができました。若手向けの海外ビジネス疑似体験に関心があります。

— IT企業 人材育成に間接的に携わっている

★★★★★

全般的に刺激的、カジュアルな雰囲気もよかった

全般的に刺激的な内容でした。カジュアルな雰囲気もとてもよかったです。グローバル人材の育成、DX人材の育成、マネージャーの能力向上に関心があります。

— 株式会社UACJ 鈴木宏氏 人材育成に間接的に携わっている

★★★★★

AI/AR活用の視点が面白く、マインドのヒントをもらった

AI/AR活用の視点がおもしろかったのと、マインドに関するヒントをもらった。グローバル人材の選抜方法と参加意識高揚の施策に関心があります。

— ライオン株式会社 小林達訓氏 人材育成に間接的に携わっている

★★★★★

オンラインでも飽きずに楽しく学べた

お二人の方が交代で話されたり、映像での紹介があり、オンライン受講にも関わらず、飽きずに楽しく学ばせていただきました。ARとVRに興味を持ちました。

— 航空会社 人材育成に間接的に携わっている

★★★★★

各手段を動画で見せてもらいイメージしやすかった

各手段を実際にどう使うのかを動画で見せていただき、非常にイメージし易かったです。社員の異文化理解促進やオンラインを活用したグローバル研修に関心があります。

— 食品メーカー 全社の人材育成担当

★★★★★

まるでドラえもん。グローバル人材に必要なことの見直しにつながった

新たなツールをご紹介いただいたことで(ドラえもんのようでした…)いま本当にグローバル人財に備えなければならないことの見直しにつながりました。リモートになり集中力が切れがちという点も目からうろこでした。

— 食品メーカー 人材育成に間接的に携わっている

★★★★★

リモート普及による変化を実感、視点の抜けをカバーできた

リモートの普及で従来のグローバル人材と今で大きな変化があるという点は実感していたので良い気づきになった。視点の抜けをカバーできる良い機会だった。

— アルミ加工メーカー 全社の人材育成担当

★★★★★

グローバルのトレンドを凝縮して学べた

グローバルのトレンドを凝縮して教えていただけたこと、自発的に成長する社員への変革方法を教えていただけたことが良かったです。

— 製薬企業 部門内の人材育成担当

★★★★☆

成功事例から自社の具体的な施策を検討できそう

成功事例を確認することにより、自社で具体的な施策を検討することができそうです。

— 製造業 部門内の人材育成担当



Q&A:グローバル人材育成でよくある質問

Q1. グローバル研修は今からでも始めるべきですか?

フォーラムで紹介された東京エレクトロン(海外比率88%)、ユニチャーム(63%)、キッコーマン(68.9%)の事例が示すとおり、日本企業の海外依存度は年々高まっています。2019年のベンチマーキング調査では、グローバル研修を「実施していない」企業が50%でした。まだ取り組んでいない企業にとっては、むしろ今が開始のタイミングです。グローバルビジネスの環境が「出張型」から「リモート型」に変わった今、従来とは異なるスキルが求められており、研修の内容も刷新する必要があります。

Q2. リモート時代のグローバル研修で最も重要なスキルは何ですか?

フォーラムでは4つのポイントが示されましたが、特に「Culture is king(異文化対応)」が強調されました。出張時代には自然に得られていた「異文化に浸る時間」がリモートではほぼゼロになります。準備時間が数週間から数分に、接し方が対面からモニター越しに、フォローが食事・雑談からメール1通に変わった今、異文化理解を意識的に補う研修設計が最も重要です。

Q3. VRやAIなどのツールは本当に効果がありますか?

フォーラムではデモ映像とともに各ツールの長所と懸念点が紹介されました。共通するポイントは「ツール単体では効果が限定的」ということです。VRは講師によるインプットとロールプレイの後に復習として使い、AIは練習後のフィードバックとして使うのが効果的です。また、ツールの選定基準は「新しさ」ではなく「どの場面でどう使うと受講者のスキルが上がるか」です。

Q4. グローバル研修でスピーキングとライティング、どちらを重視すべきですか?

フォーラムでは「Write > Speak」というメッセージが明確に示されました。実際のグローバルビジネスでは圧倒的に読み書きの時間が長く、チャット(Teams/Slack)、メール、レポート、スライドなど、文字で通じるスキルが最も求められます。スピーキング研修の方が受講者に人気がありますが、業務インパクトの観点ではライティング力の強化が優先です。

Q5. グローバル研修の対象者はどう選ぶべきですか?

フォーラムでは「日本にいながらリモートで海外と接する従業員にこそ異文化研修が必要」という点が強調されました。従来は海外赴任者や出張者が主な対象でしたが、リモート化によってグローバルビジネスに関わる人の範囲が広がっています。「海外とのやりとりは業務の一部に過ぎない」従業員も対象に含めることで、組織全体のグローバル対応力が底上げされます。



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