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ASTD ICE 2012(現ATD)レポート|研修効果定着・ブレンドラーニングなど6テーマを解説

2012年5月、米国コロラド州デンバーで開催されたASTD ICE 2012(現ATD国際会議)。世界中から10,000人規模の人材育成関係者が集まるこの国際会議に、アイディア社のメンバーが「ASTDスパイ」として参加し、現地で収集した最新トレンドと成功事例を全70ページのレポートにまとめました。

約300のセッションと300ブース以上の展示会から厳選された6つのキーワードは、「研修効果の定着」「ラーニングテクノロジー」「リーダーシップ」「グローバル」「研修設計・講師スキル」「イノベーション・マインドセット」。Jim Collins、John Kao、Heidi Grant Halvorsonら著名人の基調講演に加え、Google、オラクル、AT&T、コカ・コーラなどグローバル企業の具体事例が豊富に報告されました。

本記事では、レポート全体を6つのキーワードごとに詳しくご紹介します。10年以上前の知見でありながら、「研修前に上司が動機づけをする」「研修後に職場で実践する仕掛けを組み込む」といったラーニングトランスファーの原則は、テクノロジーがどれだけ進歩しても変わらない本質です。

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KEYWORD 1
研修効果の定着
Learning Transfer
KEYWORD 2
ラーニングテクノロジー
Learning Technology
KEYWORD 3
リーダーシップ育成
Leadership
KEYWORD 4
グローバル
Global
KEYWORD 5
研修設計・講師スキル
Great Training
KEYWORD 6
イノベーション・マインドセット
Others

ASTD ICE 2012の概要:デンバーに10,000人が集結

ASTD(American Society for Training & Development)は、1943年に設立された教育研修・能力開発・パフォーマンス向上に関する世界最大級の非営利団体です。2014年に「ATD(Association for Talent Development)」に改称しましたが、2012年当時はまだASTDの名称で活動していました。

ASTD ICE 2012は、2012年5月6日から9日の4日間にわたり、コロラド州デンバーで開催されました。基調講演には『ビジョナリー・カンパニー』で知られるJim Collins氏、「Mr. Creativity」の異名を持つJohn Kao氏、社会心理学者のHeidi Grant Halvorson博士が登壇。約300のセッションが8つのテーマに分かれて展開され、展示会では300ブース以上の出展がありました。

アイディア社では、日本の人材育成担当者の視点で「重要である」「実用的である」「日本のニーズに合っている」の3つの基準からセッションを厳選し、6つのキーワードに整理してレポートにまとめています。

ASTD ICE 2012 ジャンル別セッション数

学習デザイン・促進
60
リーダーシップ開発
49
ヒューマンキャピタル
47
ラーニングテクノロジー
40
キャリア開発
32
効果測定・ROI
24
グローバル人材開発
19
トレンド
12

出典:ASTD Spy Report 2012 p.6

キーワード1:Learning Transfer / Results(研修効果の定着と結果)

2012年のASTDで最も注目度が高かったテーマの一つが「ラーニングトランスファー」です。優れた研修を実施しても、実際に学びを職場で活かすのは10人に1人程度であり、その1人ですら上司の理解不足から実践の機会を失っているという衝撃的なデータが示されました。

研修前・中・後の5ステップで定着を設計する

アイルランド国立大学のPaul Donovan博士は、研修そのものだけでなく「Learning Transfer(学習したことをもとに職場で成果を出すこと)」こそが重要だと強調しました。職場で成果を生み出すための5つのステップは以下のとおりです。

1
Identify the Need
現場で求められていることを特定する
2
Design & Development
集合研修を含めた人材育成策を設計する
3
Initiation
研修受講前に上司が動機づけをする
4
Delivery
職場で成果を生み出すように研修を実施する
5
Return to Work
職場に戻った後に研修で学んだことを実践する

特に重要なのはステップ3の「研修前の上司による動機づけ」です。受講者の上司に対して、研修目的を説明できるか、受講後に面談する日時をあらかじめ決めているか、受講者が研修に集中できる業務体制が整っているかなど、7項目のチェックリストが提示されました。研修後の定着については、職場での目標設定、同僚からの協力体制づくり、行動変容(Level 3)の評価、成功した場合の報酬設計など、8つの具体的なアクティビティが紹介されています。

ラーニングトランスファーの専門企業Fort Hill CompanyのCal Wick社長は、受講者に対する3つのキーフレーズを示しました。「Prepare like a strategist(戦略的に事前準備をする)」「Act like a scout(偵察部隊のように積極的に動く)」「Transfer like a teacher and a leader(先生のように教え、リーダーのように実行する)」。研修は「受ける」ものではなく、「戦略的に活用する」ものだという意識転換を促すメッセージです。

ブレンドラーニングの新定義:「e-ラーニング+集合研修」からの脱却

研修効果を定着させる手法として、ブレンドラーニングの再定義が大きなテーマとなりました。Lance Dublin氏は新しいブレンドラーニングを「Uniquely Blended Learning(UBL)」と名付け、「職場の状況に即したパフォーマンスを可能にする環境を提供するための、最大限のアプローチとツールを使用している研修」と定義しました。

ブレンドラーニングの定義転換

従来の定義
e-ラーニング + 集合研修
限定的な組み合わせ
2012年の新定義(UBL)
あらゆるツール × アプローチ
職場パフォーマンスを実現する学習環境

e-Learning → Learning-e:学習に"e"の力をフル活用する発想へ

Googleの事例では、グローバルに分散した数千人の若手社員向けリーダーシッププログラムが紹介されました。外部の無料コンテンツ(YouTube映像やウェブ情報)をフル活用し、5週間・週3時間の自己学習+週1時間のディブリーフセッションで合計20時間のプログラムを設計。「リッチで協力的なリーダーシッププログラムを、グローバルに分散したオフィスの数千人に。そして速く」という要件を、ブレンドラーニングで実現しました。

日産自動車(アメリカ)の事例では、研修の前・中・後を一貫性を持ってつなぐ「広告キャンペーン型」の仕掛けが紹介されました。受講者やその上司の興味と関心を引き出し、持続させるための取り組みです。東芝(アメリカ)の事例では、ソーシャルメディアをフル活用して営業スタッフの親密性を高めた上で情報を共有するアプローチが報告されています。

事例:オラクル社 — 3日間の集合研修を4カ月のブレンドに転換

CASE STUDY:オラクル社 — 営業マネジメントチームの変革

対象:北米・南米・インドの営業マネージャー35名(営業スキルは強いがマネジメントとリーダーシップが弱い)

BEFORE
3日間の集合研修
AFTER
4カ月のブレンドラーニング
週1回75分 × 12回のバーチャルクラス

成果:Better(営業成果が向上) / Cheaper(旅費を大幅削減) / Faster(成果が迅速に実現)

ポイント:75分のバーチャルクラス直後に必ず学びを実践する仕掛け(Application)を毎週組み込んだ点が、高い定着率の鍵。

研修効果の定着(ラーニングトランスファー)にお悩みの方は、アイディア社にご相談ください。ATD国際会議で収集した海外の先進事例をもとに、御社に最適な研修設計をご提案いたします。
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キーワード2:Learning Technology(学習効果を高める技術とツール)

2012年のASTDでは、ラーニングテクノロジーの使い分けが大きな課題として取り上げられました。テクノロジーがあふれる中で「どのタイミングでどのテクノロジーを使うか」を正しく判断することが、人材育成担当者に求められる必須スキルとなっていたのです。

6つのメディアの使い分けガイド

📖 e-ラーニング
大人数向け全社教育・知識系テーマに最適。クイズ中心に構成し、受講者のモチベーション維持を工夫する。
🎬 ビデオ教材
デモ・経営者インタビュー・専門家解説に最適。制作費がかかるが、複雑なシーンを何度も確認できる強み。
🎧 オーディオ(Podcast)
「ながら学習」が可能で受講者の負担が少ない。簡単・安い制作費で、単純な情報伝達に向いている。
💻 バーチャル会議
ライブに近い研修が可能。ファシリテーター2名体制(講師+テクニカル担当)が望ましい。
👥 ソーシャルメディア
研修後のフォローと受講者同士のコミュニケーションに最適。既にソーシャルメディアを使っている対象者から活用する。
📱 モバイル
「学習」よりも「仕事の道具」として設計。内容を絞り、短く簡潔に。QRコードの活用も有効。

e-ラーニングを見直す40のチェックリスト

e-ラーニングの権威Marc Rosenberg氏は、自社のe-ラーニングコンテンツを点検するための13項目・全40問のチェックリスト(5段階評価)を紹介しました。「結果を念頭に置いているか」「退屈しないコンテンツか」「学習者の経験レベルに合っているか」「学習内容が定着しやすいか」など、実務で即活用できる視点が網羅されています。

Rosenbergのe-ラーニング診断スコア

40–89
要全面見直し
90–149
改善余地あり
150–200
優れたe-ラーニング

モバイルラーニング:ASTD会長が強く訴えた次の一手

ASTD会長Tony Bingham氏は基調講演で、モバイルラーニング(m-Learning)の重要性を強く訴えました。「2016年には世界のスマートフォン利用者が10億人を超える」という統計を引用し、「子供たちは既にスマートフォンで学習を始めている。時代から取り残されるのは社会人教育の分野かもしれない」と警鐘を鳴らしました。

「モバイルラーニング」から「モバイルパフォーマンス」への転換も提唱されました。学校の勉強ではなく、仕事の道具としてモバイルを位置づける発想です。その背景には70:20:10コンセプト(学習の70%はOJTから、20%は他者のフィードバックから、10%がフォーマル研修から)があり、知識としてすべてを記憶する必要はなく、知識をツール化して携帯するという考え方です。

事例:McCain社 — ラジオトークショーでグローバル人材育成

世界6大陸で20,000人を擁する食品会社McCain社は、社員向けのラジオショー(音声だけのDJ番組)というユニークなアプローチで人材育成に成功しました。社長・幹部インタビュー、ゲスト専門家のインタビュー、Q&Aコーナー、クイズ・コンテスト(賞品あり)、さらにミュージックコーナーや世界のお天気紹介まで、リスナーの関心を引き出すインタラクティブな番組構成です。グローバルに・継続的に・低コストで・全員を巻き込む、という4つの条件をすべて満たす具体策として採用されました。

映像ではなく音声だけであれば、毎月・毎週の頻度で世界にメッセージを届けることが現実的に可能です。この発想は今日のPodcastやオーディオコンテンツの普及を先取りしたものとも言え、多くの日本企業にとってもヒントになるでしょう。

キーワード3:Leadership(リーダーシップ育成)

Jim Collins氏の基調講演:偉大なリーダーの3つの力

『ビジョナリー・カンパニー』三部作で知られるJim Collins氏の基調講演は、「GOOD(よい)ではなくGREAT(偉大)を目指せ」という一貫したメッセージでした。偉大なリーダーに必要なのはカリスマ性ではなく「Humility combined with ferociousness(どう猛さと組み合わさった謙虚さ)」であると説き、育成すべき3つの力を提示しました。

🔥
Fanatic Discipline
熱狂的な自制心
🔬
Empirical Creativity
実証に基づく創造性
🛡️
Productive Paranoia
生産的な偏執性

LEADsモデル:リーダーシップ開発プログラムの5ステップ設計法

リーダーシップ開発プログラムの設計は「家を建てる」ことに似ているとして、5つのステップで進める「LEADs」モデルが紹介されました。

L
Lay the Foundation:自社の現状把握、経営層の初期巻き込み、Leadership Development Philosophyの明文化
E
Envision the Future:リーダー層への情報収集、From-To Chart作成、現状と将来像のGap Analysis
A
Agree on an Action Plan:目的・ゴールの明確化、人選方針のスコアシート化、コミュニケーション計画
D
Design the Elements:強化スキルに合った手法の選択、教育研修プログラムの実行計画
s
Sustain Progress:プロセス管理、プロジェクトサポート、レビューの年間計画

「職人主義」vs.「レシピ主義」:日本と欧米の対比

日本に多い
🔨 職人主義
優秀人材の経験とスキルに依存し、膨大な時間をかけて100点を目指す。オーナーシェフの料理に例えられる。
リスク:担当者交代で頓挫する可能性
ASTDの発想(欧米)
📋 レシピ主義
ステップを細かく分け、コツを伝授することで素人でも素早く70点を出せるようにする。
メリット:再現性が高く展開しやすい

グローバルリーダー育成においては、職人主義一本やりではなく、レシピ主義の長所をうまく取り入れることが有効だと提言されました。

事例:AT&T — 研修目的を「1つに絞る」成功法則

CASE STUDY:AT&T — 顧客対応力を高めるリーダーシップ研修

背景:リーマンショック後の業績低迷 → CS調査で競合比低い顧客満足度が判明 → ES調査で社員のLow Engagementも判明

研修目的(たった1つ):部下の顧客対応力(customer experience)を強化すること

3つの特徴的な手法:

🎬 他社ケース映像
Rackspace社の顧客対応を取材・ケース化
🎭 シミュレーション
顧客役・社員役に分かれた3種のロールプレイ
🌐 Virtual Summit
受講マネージャー2,000人のオンライン打ち上げ

成果:受講3カ月後の調査で、顧客対応力に関して十分な成果が確認された。

この事例の最大のポイントは「研修目的を1つに絞り込むこと」。総合的に目的を設定するのではなく、「これだけは絶対に実現したい」というゴールを明確にし、そのゴールに向かって異なるアプローチを重層的に組み合わせることが成功の鍵でした。

チェンジマネジメント:900社の調査が明かす9つの真実

Lawrence Polsky氏が自身の経験と900社以上の調査に基づいて示した組織変革の9つのポイントは、日本企業にも広く応用できる内容です。「組織変革に必要な時間と労力を軽視してはならない」「人々は感情的な動機づけを必要としている」「変化の習慣化を目指す — 一度変化を経験すれば、次の変化も受け入れやすい」「必要以上に楽観的にならない」「ポジティブなフィードバックを常に与えて激励する」など、実践的な知見が凝縮されています。

リーダーシップ開発・管理職研修の設計に関心のある方へ。アイディア社では、ATD国際会議の先進事例をもとに、御社のニーズに合ったプログラムをご提案しています。
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キーワード4:Global(グローバル人材育成)

Intercultural Intelligence:異文化理解の3原則

異文化間ビジネスコンサルタントPaolo Nagari氏が提唱する「Intercultural Intelligence」モデルの3原則は、グローバル人材育成の基本として今も有効です。第一に「お互いの文化の相似性に焦点を当てる」こと(共通の背景を発見し関係構築する)。第二に「他人の目で物事を見る」こと。第三に「常にその国の視点での重要性を尊重する」ことです。

グローバルリーダー育成の実態:63%が実施するもギャップは大きい

AMA(American Management Association)の調査によると、世界50カ国1,050人の役員を対象に調査した結果、63%の企業がグローバルリーダーシップ開発研修を実施していました。しかし、そのスキルをマスターしている受講者はわずか30%。最も重要なコンピテンシーである「チェンジマネジメント」でも、カリキュラムの割合と受講者の習得率には大きなギャップが存在することが明らかになりました。

グローバルリーダーシップ開発研修の実施率

63%
実施している企業
しかし…
30%
スキルをマスターした受講者

出典:AMA / i4cp / Training Magazine 2012年調査(世界50カ国・1,050名の役員対象)

バーチャル研修のグローバル展開:8つの考慮ポイント

多国籍の受講者が同時に参加するバーチャル研修では、「研修内で使用する言語」「受講者のレベル」「受講者が理解できない他国文化の参照」「受講者との交流スタイル」「使用機材への習熟度」「期待される研修進行スタイル」「受講者が求める講師像」「バーチャル研修に必要なインフラ状況」の8つを考慮する必要があります。研修コンテンツの海外展開では、翻訳前に文化的適合性を確認すること、他言語に対応できるホワイトスペースのデザイン、万人対応のフォント選びなど、ローカリゼーションの実務的ヒントも紹介されました。

キーワード5:Great Training(効果的な研修設計と講師スキル)

記憶に残るプレゼンの10ファクターと36問の自己診断

イスタンブール出身のDeniz Senelt氏は、聞き手の注意を引きつけ記憶に残るプレゼンテーションのための10のテクニックを伝授しました。36問の自己診断ツール(7段階評価×36問)で自分のプレゼンスタイルを客観的に把握できるようになっています。特に「マジックナンバー3」(1つの情報のナンバリングは3つまで、4つ以上は記憶に残りにくい)という短期記憶理論に基づくテクニックは、研修講師だけでなくビジネスプレゼン全般に活用できる知見です。

効果的な演習デザイン:5つの演習タイプの使い分け

🎲 ゲーム
最適な場面:飽きやすい受講者の集中力維持、知識系研修
注意点:テーマとのつながりを明確に。激しい競争にならないよう注意
🎭 ロールプレイ
最適な場面:コミュニケーション等のヒューマンスキル研修
注意点:簡単な演習から入り、慣れたらレベルを上げる
📊 ケーススタディ
最適な場面:ロジカル/クリティカルシンキング強化
注意点:経験豊富な受講者には他業界のケースが刺激になる
⚖️ ディベート
最適な場面:1つのテーマを複数視点で深く理解させたい時
注意点:喧嘩や感情発散に終わらないよう事前工夫が必要

すべてのアクティビティは学習目標に直結するものでなければならず、その関係性が受講者に明瞭に伝わることが大前提です。また、受講者が体験やフィードバックを互いに共有し合える機会を設けることが効果を高めるポイントでした。

キーワード6:Others(イノベーション・マインドセット・企業事例)

John Kaoが語るイノベーションの7つの鍵

「Mr. Creativity」John Kao氏の基調講演は、ジャズピアノの即興演奏を交えたユニークなスタイルで進められました。クラシック音楽(構造の確立された世界)と自由な即興の間にジャズというイノベーションが生まれるという比喩から、7つのイノベーションの鍵を提示しています。「2つの異なるアイデアの間から生まれる"Creative Tensions"を活用する」「新しいものを創るためにModulate(パターンを変える・調整する)してみる」「リスクをとる」「自分自身と対話する」「能力バランスのとれたグループで働く」「シンプルかつ信頼できる本物であれ」「初心を忘れてはいけない」。

マインドセット転換:BE GOODからGET BETTERへ

Halvorson博士が提唱するマインドセット転換

BE GOOD mindset
proving(証明する)
validating skill(スキルの高さを立証する)
performing better than others(他者よりうまくやる)
GET BETTER mindset
improving(改善する)
developing skill(スキルを高める)
performing better than last time(前よりうまくやる)

💡 実践のコツ:部下に話す時にGET BETTERの言葉を意識的に使うだけで、部下のマインドセットと行動が変わる。
💡 Knowing-Doing Gapの解消:「if-then planning」(いつ・どこでやるかを事前に計画する)で「分かっているがやらない」を防ぐ。

事例:Hyundaiの4週間新人研修 & コカ・コーラの逆転営業改革

韓国Hyundai社は、コアバリュー「4つのT」(Trust・Talent・Tenacity・Togetherness)を定着させるため、終日連続4週間の新人研修を実施。企業理念を徹底的に叩き込む姿勢と、新世代向けにユニークでバリエーション豊富なスタイルを企画デザインしている点が注目を集めました。経営陣みずからが4Tを社内に浸透させる努力をしているという点も、日本企業にとって参考になるポイントです。

一方、コカ・コーラ社は商品知識や営業スキルではなく、営業マンのワークライフバランス改善から着手するという逆転の発想で、訪問販売の売上を20%向上させました。業務改善に本格的に取り組み、具体的な数値目標を掲げて生産性を高めるアプローチは、多くの企業にとって示唆に富むものです。

2012年 → 現在:トレンドの変遷と不変の原則

テーマ
2012年の状況
現在(2020年代)
ラーニングテクノロジー
e-ラーニング、モバイルラーニングが「次の一手」として注目
AI個別最適化、マイクロラーニング、VR/AR研修が標準化
バーチャル研修
「グローバル展開のためのバーチャル」として議論開始
コロナ禍を経てハイブリッド研修が標準形態に
ブレンドラーニング
「e-ラーニング+集合」→UBL(フル活用型)への転換
概念がさらに拡張、LXP(学習体験プラットフォーム)も普及
ソーシャルメディア
facebook、twitterを研修に活用する試み
社内SNS、Slack/Teams上での非同期学習が普及
リーダーシップ開発
LEADsモデル、経営層の早期巻き込みの重要性
アジャイルリーダーシップ、心理的安全性が加わる
グローバル研修
異文化理解・バーチャル研修の基礎が議論
DE&I、ハイブリッドワーク時代のグローバルチーム運営
効果測定
Kirkpatrickモデルの適用、Level 3(行動変容)の重視
AIによるリアルタイム効果測定、データドリブンL&D

⏳ 2012年から変わらない原則(Timeless Principles)

研修前の上司動機づけ 研修後の職場実践の仕掛け 研修目的を絞り込む 経営層の早期巻き込み 70:20:10の学習コンセプト 異文化の相似性にフォーカス GET BETTERマインドセット

ATD国際会議の歴年レポートを通じて、人材育成のトレンドの変遷と不変の原則を俯瞰することは、自社の研修戦略を見直すうえで大きな価値があります。テクノロジーの進歩を取り入れつつ、「研修前・中・後の設計」「目的の絞り込み」「経営層の巻き込み」といった原則を守ることが、いつの時代でも研修成功の土台となるのです。

よくある質問(Q&A)

Q1. ASTD ICE 2012とATD国際会議は同じものですか?

はい、同じ国際会議です。ASTD(American Society for Training & Development)は2014年にATD(Association for Talent Development)に改称しました。名称は変わりましたが、世界最大級の人材育成イベントとしての位置づけは変わっていません。2012年当時は「ASTD ICE」として開催されており、本レポートもその名称を使用しています。

Q2. 2012年のレポート内容は現在の研修設計にも活かせますか?

十分に活かせます。特にラーニングトランスファー(研修効果の定着)の5ステップ、研修前の上司チェックリスト、ブレンドラーニングの設計原則、LEADsモデルによるリーダーシップ開発プログラム設計などは、テクノロジーに依存しない普遍的な知見です。テクノロジーの部分は進化していますが、研修設計の原則や組織的な取り組みの考え方は現在も有効です。

Q3. ATDレポートの他の年度も読めますか?

はい。アイディア社では毎年ATD国際会議に参加し、帰国報告会レポートを無料で公開しています。最新のATD2025レポートからATD2021レポートまで、各年度のフルテキスト(PDF)を無料でダウンロードいただけます。複数年度のレポートを比較することで、人材育成トレンドの変遷を理解できます。

Q4. LEADsモデルとは何ですか?自社で活用できますか?

LEADsモデルは、リーダーシップ開発プログラムを設計するための5段階フレームワークです。Lay the Foundation(基礎固め)→ Envision the Future(将来像の設定)→ Agree on an Action Plan(実行計画の合意)→ Design the Elements(開発要素の設計)→ Sustain Progress(前進の持続)。企業の規模や業種を問わず活用できる汎用的なフレームワークで、「経営層を初期段階から巻き込む」「中期経営計画と連動させる」ポイントは多くの日本企業で実践可能です。

Q5. アイディア社のATD帰国報告会に参加するにはどうすればよいですか?

アイディア社では毎年ATD国際会議の終了後に帰国報告会を開催しています。報告会の日程や参加方法は、アイディア社のメルマガで随時ご案内しています。ご関心のある方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

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