研修効果を高める5つのヒントと大人数研修の成功ポイント|ブレンドラーニング・対面・リモート・ハイブリッド【2022年版】

2022年6月30日、IDEA DEVELOPMENT株式会社は「BIG人材育成フォーラム 2022」をリモートカンファレンスとして開催しました。テーマは「大きな可能性を切り開く人材育成の4つのBIG」。AI・リスキル・フレックスワークなど、人材育成を取り巻く環境が急速に変化する中で、研修の効果を高め、大人数でも成果を出すために何が必要かを、グローバルの調査データと実践ノウハウをもとに解説しました。
本記事では、フォーラムで紹介した「研修効果を高める5つのヒント」「ブレンドラーニングジャーニーの設計法」「対面・リモート・ハイブリッド・オンデマンドそれぞれの大人数研修の成功ポイント」を、人材育成の担当者が自社の研修設計にすぐ活用できる形で整理しました。当日の動画(全4パート)もあわせてご覧いただけます。
フォーラムの動画を公開中です(全4パート)
研修設計の見直しや大人数研修の企画にお役立てください。研修効果の向上、ブレンドラーニングの設計、対面・リモート・ハイブリッド研修の具体的なご相談も承っています。
目次
研修効果を高める
6つの環境変化
AI・リスキル・フレックスワークなど、人材育成を取り巻く背景を整理
5つの課題と解決ヒント
研修が成果につながらない原因と、具体的な解決法
ブレンドラーニングジャーニー
5つの要素で設計する効果的な研修プログラムの全体像
定着と上司の巻き込み
研修効果の20-60-20法則と、上司の関与がもたらす差
大人数で成功する
人材育成を取り巻く6つの変化:なぜ今「BIG」なのか
フォーラムの冒頭では、人材育成の重要性がかつてないほど高まっている背景を、グローバルの調査データをもとに6つの視点で整理しました。変化は「外部環境の変化」「求められるスキルの変化」「経営課題との接続」の3層に分かれており、それぞれが人材育成への期待を押し上げています。
人材育成の重要性を高める6つの変化
外部環境の変化
AI による労働市場の激変
McKinsey調査:2030年までに全世界の仕事の3割(3億7,500万人分)がAIにより人間から機械に移行。日本はAIによる影響が調査対象国で1位と予測されている
リスキルの緊急性
WEF調査:2022年時点で安定している職種は全体の48%にとどまり、27%が新たに生まれる職種に置き換わる。全業務領域でAIの労働時間比率が上昇
フレックスワークの光と影
i4cp CHRO調査:チームワーク低下(56.5%)やエンゲージメント低下(53.5%)が懸念される一方、採用プールの拡大(55.7%)や多様性の向上が実現
求められるスキルの変化
デジタルスキルとヒューマンスキルの両立
LinkedIn調査:L&D担当者が最重要と位置づけたスキルは、1位がレジリエンス、2位がデジタルスキル。営業職でもCRMやコンサルティングがトップ5に入り、テクノロジーとヒューマンスキルの融合が進む
リーダーシップスキルの危機的不足
DDI調査:CEOの最大の悩みは「次世代リーダー育成」(55%)。にもかかわらずデジタルスキルに自信があるリーダーはわずか29%、リモートリーダーシップに至っては20%
経営課題と人材育成の接続
4つのビジネス目的に直結する人材育成
効率を上げる(ハイブリッドスキル+レジリエンス)、売り上げを伸ばす(イノベーション+グローバル対応)、品質を向上する(チームワーク強化)、組織力を強化する(リーダーシップ開発)。経営者からの期待と社員の強いニーズが重なる今こそ、人材育成にとっての「BIGチャンス」
ここで重要なのは、6つの変化がバラバラに存在しているのではなく、「外部環境が変わる → 求められるスキルが変わる → 経営課題に直結する」という連鎖になっている点です。AIやフレックスワークといった外部変化に対応するために、デジタルスキルとヒューマンスキルの両方が必要になり、それが結果的に効率向上・売上拡大・組織力強化といった経営課題の解決手段として人材育成に期待が集まっています。
フォーラムでは、この「BIGチャンス」を活かすために必要な4つの視点を「BIG成果(研修効果を高める方法)」「BIGインパクト(対面研修の価値を最大化する方法)」「BIGスケール(大人数でも成果を出す方法)」として解説しました。以下、それぞれのテーマを順に見ていきます。
動画で見る:BIGチャンス(Part A)
研修が成果につながらない5つの原因と解決ヒント
「研修はやっているのに、職場で行動が変わらない」「受講者の満足度は高いが、ビジネス成果につながらない」。人材育成の担当者であれば、一度はぶつかる壁です。フォーラムでは、研修が成果につながらない典型的な5つの原因と、それぞれの解決ヒントを紹介しました。
従来の研修が抱える5つの課題と解決アプローチ
5つの課題に共通するのは、「研修を単発のイベントとして設計している」ことが根本原因だという点です。解決ヒントの方向性はすべて、研修を「継続的なプロセス」として再設計することを指しています。上司の巻き込み、職場実施、定着フォロー、コーチング、成果発表。これらを1つの流れとして組み込んだ研修設計が「ブレンドラーニングジャーニー」であり、次のセクションで詳しく解説します。
効果的なブレンドラーニングジャーニーの設計法
前のセクションで見た5つの課題を解決する具体的な方法が「ブレンドラーニングジャーニー」です。単発の集合研修ではなく、複数の学習手段を時系列で組み合わせ、研修期間中に職場で実践と成果を積み重ねていく設計手法です。フォーラムでは、効果的なブレンドラーニングジャーニーを構成する5つの要素と、研修タイプ別の設計パターンを紹介しました。
ブレンドラーニングジャーニーを構成する5つの要素
効果的なブレンドラーニングジャーニーは、以下の5つの要素を時系列で組み合わせて設計します。ポイントは、各要素が前の要素の成果を引き継いで積み上げていく「連鎖」になっていることです。
ブレンドラーニングジャーニーの5要素(9週間モデル)
キックオフ
集合研修(1日)
全体像を理解し、最後までやりたいモチベーションを持たせる。経営者スピーチが効果的
自己学習
eラーニング(個人)
必要な知識をインプット。バリエーション豊富なコンテンツで飽きさせない
リモート研修
ビデオ会議(少人数)
職場実施を踏まえた意見交換と共有。「学んだ」から「成果を出した」へシフトさせる
職場実施+上司
職場での取り組み
研修効果を高める最大のポイント。上司を巻き込み、機会をつくり、アクションプランを実行
成果発表
集合研修(1日)
受講者の上司と経営者に向け、研修期間中に得られた成果を発表する
最重要ポイント:要素3「職場実施+上司の巻き込み」が研修効果を最も左右する。職場実施をしなければシリーズにする意味がなく、ブレンドラーニングジャーニーの良さが出ない
このフローで特に注目すべきは、要素1〜2(インプット)と要素5(成果確認)の間に、要素3「職場実施+上司の巻き込み」が挟まっている点です。従来型の研修は「研修→(何もない空白)→効果測定」という構造になりがちですが、ブレンドラーニングジャーニーでは研修期間中に職場で実践し、成果を積み上げてから発表します。研修の設計段階で「受講者が職場で何をするか」を先に決め、それに必要な能力から逆算して研修内容を組み立てるのがポイントです。
研修タイプ別の設計パターン:知識系・スキル系・マインド系
ブレンドラーニングジャーニーの5要素は共通ですが、研修の内容タイプによって要素の重み付けが変わります。フォーラムでは、知識系・スキル系・マインド系の3つの設計パターンを紹介しました。
研修タイプ別のブレンドラーニング設計パターン
自社の研修を設計する際は、まずその研修が「知識系・スキル系・マインド系のどれに該当するか」を判断し、上の3パターンから該当する設計の力点を参考にしてください。たとえばロジカルコミュニケーション研修はスキル系に該当するため、事前にインプットを済ませて研修当日は演習に集中し、研修後に反復練習の機会をつくるのが効果的です。一方、マインド再設計のような研修はマインド系のため、上司の巻き込みとコーチングに重点を置きます。
ブレンドラーニングジャーニーの設計をご検討の方へ
「自社の研修をブレンドラーニングジャーニーに再設計したい」「どのタイプ(知識系・スキル系・マインド系)に該当するか相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。研修の現状をヒアリングした上で、最適な設計パターンをご提案します。
研修効果を左右する「定着」と「上司の巻き込み」
ブレンドラーニングジャーニーの5要素のうち、研修効果を最も左右するのは「定着」と「上司の巻き込み」です。フォーラムでは、研修効果測定の世界的権威であるブリンカホフの「サクセスケース・メソッド(SCM)」を紹介し、研修後の受講者がどのような分布になるか、そしてその分布を変えるために何が必要かを解説しました。
研修後の受講者は「20-60-20」に分かれる
サクセスケース・メソッド(SCM):研修後の受講者分布
ロバート・O・ブリンカーホフの研究に基づく
成果なし
>20%
研修後に実践しない。行動していないため、当然成果も出ていない
成果手前
<60%>
実践してみたが、途中であきらめた。最も多いボリュームゾーン
成果あり
<20%
実践して成果を出した。ビジネス上の具体的な変化が確認できる
ブリンカホフの研究によれば、従来型の研修では成果を出す受講者は全体の20%以下にとどまります。最大のボリュームゾーンは「成果手前」の約60%。この層は研修内容を職場で試してはみたものの、障害にぶつかってあきらめてしまった人たちです。
重要なのは、この60%の層に対して適切な定着フォローと上司のサポートがあれば、「成果あり」の割合を大幅に引き上げられるという点です。実際に、ブレンドラーニングジャーニー(HPLJ方式)で設計した研修プログラムの効果測定では、7業界・616名の受講者を対象にした調査で81%が「成果あり」、さらに研修修了1年後でも70%が「長期的な成果あり」と回答しています。従来型の20%以下と比較すると、4倍以上の差です。
上司の巻き込みが成果を決める:研修前・中・後の役割
では、定着フォローと上司の巻き込みは具体的にどう設計すればよいのでしょうか。フォーラムでは、研修の各フェーズ(研修前・研修中・研修後)で、受講者・講師・上司がそれぞれどのような役割を果たすべきかを整理したマトリクスを紹介しました。
研修前・中・後の役割マトリクス
上司(研修成果を最も左右する)
研修前受講者と対話し、期待とゴールを伝える。実践機会を事前に設定する
研修中中間報告を受け、進捗を確認する。アクションプランの実施をサポートする
研修後成果を確認してフィードバック。次のステップを一緒に考え、継続をサポートする
受講者
研修前事前課題に取り組み、自分の課題と目標を明確にする
研修中演習に積極的に参加し、職場実施のアクションプランを作成する
研修後アクションプランを実行し、成果を上司に報告する。成果発表に向けて準備する
講師
研修前受講者のニーズを事前ヒアリングし、研修内容をカスタマイズする
研修中演習中心の研修を実施し、受講者の理解度を確認しながら進行する
研修後個別コーチングで定着をフォロー。成果発表のリハーサルを指導する
このマトリクスで注目すべきは、上司の行(橙色)を1行目に配置している点です。PDFの原典では受講者・講師・上司の順でしたが、フォーラムで強調されたのは「研修成果を決める最大の要因は上司のサポート」という研究知見です。上司が研修前に期待を伝え、研修中に進捗を確認し、研修後にフィードバックをする。この3つの関わりがあるだけで、受講者の行動変容率が大きく変わります。
自社で実践する際は、まず「上司の巻き込み」の行だけを取り出して、研修前・中・後に上司がやるべきことを具体的にリスト化するところから始めてください。フォーラムでは、上司と受講者の対話を促進するための「対話シート」の活用例も紹介されました。シートに沿って研修前に15分の面談をするだけでも、受講者のモチベーションと職場実施の確率が大きく変わります。
研修の効果測定について詳しく知りたい方は、カークパトリックモデルをはじめとする主要な効果測定モデルを比較解説した記事もあわせてご覧ください。
動画で見る:BIG成果(Part B)
対面研修だからこそできる「BIGインパクト」の作り方
リモート研修が定着した今、対面研修を実施する意味は何でしょうか。フォーラムでは、対面研修の最大の価値は「インパクト」にあると定義しました。集まらないとできないこと、長年記憶に残る体験、高いモチベーションを生む仕掛け。これらを設計に意図的に組み込むことで、対面研修はリモートでは代替できない研修効果を発揮します。
対面研修でインパクトを最大化するためのポイントは、「内容」「登場人物」「会場」の3つです。それぞれに具体的な手法があり、組み合わせることで受講者にとって特別な体験を設計できます。
対面研修のインパクトを最大化する3つのポイント
ポイント1:内容 — 集まらないとできないことをやる
イベント型の体験
海外カンファレンスへの参加、異業種交流イベント、社外のゲストスピーカー招聘など、非日常的な刺激を設計に組み込む
フィジカルな演習
体を動かすワーク、グループ共同制作、フィールドワークなど、画面越しでは再現できない体験を中心に設計する
プロジェクト型の成果物
チームで模造紙やホワイトボードを使いながらアイディアを可視化し、その場で発表・フィードバックを受ける
ポイント2:登場人物 — 人とのつながりを設計する
特別なゲスト
経営者からのスピーチ、社外の専門家、海外からのゲスト講師など。「この人の話を直接聞ける」という特別感を演出する
受講者同士の深い交流
異部門・異拠点の受講者が直接会って対話する。ソーシャルイベントやネットワーキングの時間を意図的に設ける
異業種交流
他社の人材育成担当者や受講者との交流の場を設ける。社外の視点が自社の研修への気づきを生む
ポイント3:会場 — 非日常の環境がマインドを変える
チャレンジ型の会場
アスレチック施設、アウトドア研修場など、日常と異なる環境で受講者の挑戦心を引き出す
リラックス型の会場
リゾート施設や自然の中の研修所など、日常業務から完全に離れることで、深い内省と新しい発想を促す
ハイテク型の会場
VR体験施設、最新テクノロジーに触れられる場所など、テクノロジーの可能性を体感させる
3つのポイントに共通するのは、「対面だからこそできることを全面的に強調する」という設計思想です。もし対面研修の内容がリモートでも同じようにできるものばかりなら、わざわざ集まる意味が薄くなります。対面研修を企画する際は、「この要素はリモートで代替できるか?」と自問し、リモートで可能なインプットは事前のeラーニングに回し、対面の時間は交流・フィジカル演習・プロジェクトワークに集中させるのが効果的です。
また、対面研修の効果を高めるためには、研修当日だけでなく前後の設計も重要です。フォーラムでは、充実した事前課題でインプットを済ませておくこと、受講者が高い期待で参加するためのマーケティング、研修中にアクションプランを必ず作成すること、研修後のフォローと成果確認、成功事例の共有といった設計ヒントが紹介されました。これらはブレンドラーニングジャーニーの5要素と重なっており、対面研修は単体で完結するものではなく、ジャーニー全体の中で「インパクトのピーク」として位置づけるのが最も効果的です。
動画で見る:BIGインパクト(Part C)
大人数研修を成功させる3つのポイントと形式別の工夫
「大人数の研修は一方通行の講義になる」「受講者の集中力が続かない」。大人数開催に対するこうした懸念は、多くの人材育成担当者が感じているものです。しかしフォーラムでは、適切な設計をすれば大人数でも高い研修効果を出せることを、具体的な手法とともに解説しました。
大人数研修を成功させるポイントは、「分かりやすい研修内容」「ダイナミックな研修設計」「複数講師のスムーズな連携」の3つです。
成功ポイント1:研修内容を「THINK・MAKE・SPEAK」で磨く
大人数の場合、受講者一人ひとりの理解度を個別に確認できないため、研修内容そのものの分かりやすさが決定的に重要になります。フォーラムでは、研修内容を3つの切り口で磨く方法が紹介されました。
まずTHINK(研修内容と全体ストーリー)。明確な受講者の利点、汎用的で誰にとっても役立つ内容、つかみやすい全体構成、しっかりしたナビゲーション、ロジカルな章立てが求められます。次にMAKE(投影スライドと資料)。インパクトの強いビジュアル、ぱっと見てぱっと分かるスライド、大きく少ない文字、1スライド1メッセージ、メモしやすい配布資料がポイントです。最後にSPEAK(講師の解説と演習指示)。簡潔明瞭な解説、受講者を惹きつける話し方、効率的な進行、具体的で明確な演習指示が必要です。
成功ポイント2:演習70%のダイナミックな研修設計
大人数研修の最大の落とし穴は「講義中心の設計」です。受講者の人数が増えるほど講義が増えがちですが、研修効果を高めるためにはむしろ逆で、演習の比率を上げる必要があります。フォーラムでは、研修全体の時間配分の目安として「講義30%:演習70%」が提示されました。
研修時間の理想的な配分
セッティングと共有を含む。大人数でも小人数でも同じ目安
この70%を実現するための設計ヒントは4つあります。第一に、90分のモジュールに10分の休憩を入れ、各モジュールに最低1つの演習を配置すること。第二に、数時間かけた長い総合演習より、数分程度の細かい演習を多く入れる方が受講者の集中力が切れないこと。第三に、昼食前後と終了直前には特に楽しい演習を配置すること(受講者は休憩中に「研修どう?」と話し合い、直前の演習が印象を左右します)。第四に、演習の難易度は「簡単→難しい」「単純→複雑」「決まった課題→自由なオリジナル演習」の順に進めることです。
成功ポイント3:複数講師のスムーズな連携
大人数研修では、1人の講師ですべてをカバーするのは難しくなります。メインの講師が解説を担当し、サブ講師がゾーン別に演習フォローを行う体制が効果的です。たとえば受講者150名の研修なら、メイン講師1名+サブ講師4名で、30名ずつのサブルーム5つに分けて演習後のディブリーフ(振り返りと共有)を行います。解説は全体に向けて1回、演習フォローはサブルーム単位でそれぞれの講師が丁寧に対応する。この「全体→分割→全体」のリズムが、大人数でもインタラクティブな研修を実現する鍵です。
対面・リモート・ハイブリッド・オンデマンド:4つの形式の使い分け
大人数研修は「対面だけ」「リモートだけ」で考える必要はありません。フォーラムでは、4つの研修形式それぞれの強みと成功のポイントが整理されました。自社の状況(受講者の拠点分散度、研修の目的、予算)に合わせて最適な形式を選ぶ、あるいは組み合わせることが重要です。
大人数研修:4つの形式の比較
対面研修
強み受講者の一体感とネットワーキング。体を動かす演習やフィジカル系ワークが自然にできる。イベントのような特別感
注意点後方の受講者に目が届きにくい。会場費・移動費がかかる。スクリーンの見やすさ確保が必要
成功の鍵見やすい大画面+ゾーン別の演習フォロー(講師A・B・Cの担当エリアを事前に決めておく)
リモート研修
強み大人数に強い(150人以上でも可能)。一斉に全社展開でき、迅速な共通理解と一体感につながる。録画で欠席者対応が容易
注意点チームに温度差が出やすい。受講者の表情が見えにくい。テクニカルトラブルのリスク
成功の鍵経験豊富なプロデューサー(テクニカルサポート役)の配置+「全体→ブレイクアウトルーム→サブルーム」の3階層設計
ハイブリッド研修
強み拠点が分散している場合に最適。メイン会場の臨場感とリモートの利便性を両立
注意点メイン会場とリモート参加者の体験格差が生じやすい。カメラ・マイク・通信の設備投資が必要
成功の鍵サテライト作戦(各拠点に大画面+対面講師を配置)またはハイブリッド作戦(メイン講師+リモート講師+プロデューサーの3名体制)
オンデマンド研修
強み受講者が自分のペースで学習できる。時間・場所の制約がない。大人数でも運営負荷が低い
注意点受講者の進捗管理が難しい。講師からのフィードバックがない。孤独感でモチベーションが下がりやすい
成功の鍵飽きさせない映像コンテンツ(実際のシーン+解説+ビジュアルが理想)+他の受講者とのつながり+講師や上司からのフィードバック
4つの形式は排他的ではなく、ブレンドラーニングジャーニーの中で組み合わせて使うのが最も効果的です。たとえば、キックオフと成果発表は対面で実施してインパクトを出し、中間のリモート研修で職場実施の振り返りを行い、自己学習はオンデマンドで提供する。この組み合わせにより、大人数でも一人ひとりの成長を支えるジャーニーが設計できます。
大人数研修の設計・運営をご検討の方へ
「50人以上の研修をインタラクティブに実施したい」「対面・リモート・ハイブリッドのどれが自社に合うか相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。受講者人数・拠点の分散度・研修の目的に応じた最適な形式と設計をご提案します。
動画で見る:BIGスケール(Part D)
参加者の声
BIG人材育成フォーラム 2022には、製造業、IT、自動車、日用品、建設、教育など幅広い業種から人材育成の担当者が参加しました。アンケートでは97%の参加者が「とても良かった」「まあ良かった」と回答しています。以下、掲載許可をいただいた参加者の声を紹介します。
Q&A:研修効果と大人数研修についてよくある質問
Q1. ブレンドラーニングジャーニーの設計で最初に決めるべきことは何ですか?
最初に決めるべきは「受講者が職場で何をするか(職場実施の内容)」です。研修のゴールを「受講者が知識を得ること」ではなく「職場で具体的な行動を変えること」に設定し、その行動を実現するために必要な能力から逆算して研修内容を組み立てます。キックオフ・自己学習・リモート研修・職場実施・成果発表という5つの要素を、「職場で成果を出す」という最終ゴールに向けて時系列で配置していくのが設計の基本です。
Q2. 研修後の定着率を高めるために、上司はどのように関わるべきですか?
上司の関わりは「研修前・研修中・研修後」の3つのタイミングで設計します。研修前に受講者と面談して期待とゴールを伝え、実践機会を設定する。研修中は中間報告を受けて進捗を確認し、アクションプランの実施をサポートする。研修後は成果を確認してフィードバックを行い、次のステップを一緒に考える。15分程度の短い面談でも効果があるため、上司の負荷を最小限に抑えつつ、研修との接点を仕組み化することがポイントです。
Q3. 大人数(50人以上)のリモート研修で、受講者の集中力を保つコツはありますか?
3つのコツがあります。第一に、90分のモジュールごとに10分の休憩を入れ、各モジュールに最低1つの演習を必ず配置すること。第二に、「全体→ブレイクアウトルーム→サブルーム」の3階層を使い、解説は全体に向けて行い、演習は少人数のブレイクアウトルームで実施し、振り返りはサブルーム(30人程度)で行うこと。第三に、チャット・投票・アイコンなどのインタラクションを講義中に頻繁に取り入れ、受講者が画面の向こうで「聞いているだけ」にならない設計にすることです。
Q4. 対面研修とリモート研修はどのように使い分ければよいですか?
対面研修は「インパクト」が必要な場面に使い、リモート研修は「効率」と「継続」が必要な場面に使います。具体的には、キックオフと成果発表は対面でインパクトを出し、中間のフォローアップはリモートで効率的に行うのが効果的な組み合わせです。対面研修を企画する際は「この要素はリモートで代替できるか?」と自問し、リモートで可能なインプットは事前に済ませ、対面の時間はフィジカル演習・交流・プロジェクトワークなど、集まらないとできないことに集中させましょう。
Q5. 研修の効果測定はどのような方法が実践的ですか?
サクセスケース・メソッド(SCM)が実践的です。全受講者を一律に測定するのではなく、明らかに成果が出ている受講者(全体の15%程度)に絞って深いヒアリングを行い、「どのような成果が出たか」「なぜ成果が出たか」を把握します。成果が出る理由の多くは職場環境と上司のサポートに帰着するため、その知見をもとに次回の研修プログラムを改善すれば、成果を出す受講者の割合を徐々に増やしていけます。全員のアンケート満足度を測るよりも、少数の成功者から学ぶ方が研修改善に直結します。
まとめ
BIG人材育成フォーラム 2022では、人材育成を取り巻く環境変化を踏まえ、研修効果を高めるための具体的な方法と、大人数でも成果を出すための設計ポイントを解説しました。
記事の内容を振り返ると、研修が成果につながらない根本原因は「研修を単発のイベントとして設計している」ことにあり、解決策は「ブレンドラーニングジャーニー」として継続的なプロセスに再設計することです。その中で最も効果を左右するのは「定着フォロー」と「上司の巻き込み」であり、HPLJ方式の設計で81%の受講者が成果を出すという研究データが示されています。
大人数研修については、演習70%のダイナミックな研修設計と複数講師の連携、そして対面・リモート・ハイブリッド・オンデマンドの4形式を目的に応じて組み合わせることで、人数に関わらず高い研修効果を実現できます。
研修効果の向上・大人数研修の設計について
お気軽にご相談ください
ブレンドラーニングジャーニーの設計、対面・リモート・ハイブリッドの使い分け、
研修効果の測定と改善など、貴社の課題に合わせた最適なプランをご提案します。







