2023年の新入社員研修から見えた傾向と今後のフォロー対策|約1800名の実施報告

2023年の新入社員は「パンデミック後の大学生活」世代
2023年入社の新入社員は、大学入学直後からパンデミックの影響を受けた世代です。入学式もなく、サークル活動も制限され、授業はオンラインが主体という学生生活を過ごしてきました。その一方で企業側は、この3年間でリモート研修の仕組みをようやく整えてきています。
この記事では、約1,800名の新入社員に研修を実施した経験から見えてきた「今年ならではの傾向」と、現時点でフォローが必要な4つの分野についてお伝えします。研修形態・研修内容・受講態度・習得度という4つの切り口で整理しています。
研修の実施形態:どのスタイルもうまくいった
2023年4月3日〜21日の間に講師として担当した延べ受講者は1,760名でした。対面研修(47%)・リモート研修(30%)・ハイブリッド研修(23%)の3パターンがありましたが、いずれもうまく機能しました。今の新入社員はリモートに慣れているため、研修形態への適応力が高いのが特徴です。
受講態度:明るく前向き、ただし外部要因の影響を受けやすい
例年と比べて2023年の新入社員は全体的にストレスが少なく、明るく前向きな印象です。研修に対してとても素直に取り組み、新入社員同士で助け合う気持ちが強い点も特徴的でした。リモート研修でネットワークトラブルのある受講者がいると、他のメンバーが代わりに画面共有をするなどサポートし合う場面が何度もありました。
一方で気になる傾向も見られます。対面研修で一部の受講者が途中から疲れて集中力が落ちるケースがありました。演習が多すぎてエネルギーを使い果たすスタミナ切れの状態です。また、外部要因の影響を受けやすいことも例年より強く感じました。講義中心の日の翌日は演習に積極的になりますが、金曜日は少し集中力が落ち、部屋が暑いと眠気が出やすい。それ自体は誰でもあることですが、今年はその傾向がより顕著でした。
習得度:理解はできても「使う」レベルには課題がある
研修内容の理解度については問題ありません。ただしグループディスカッションの内容が表面的なケースが多く、新しいスキルを演習で実際に使ってみると、話し合えても実践レベルはまだ低い受講者が多い印象です。またロールプレイでの受講者同士のフィードバックが浅く、互いの刺激と成長につながりにくい状況があります。スキルを定着させるには、今後の反復演習が必要です。
今後のフォローで強化が必要な4分野
配属後のフォローの設計については、新入社員フォロー研修の設計術で具体的な方法をご紹介しています。また、フォロー設計についてのご相談はこちらからお気軽にどうぞ。
まとめ:「伴走者」として走り続ける
2023年はパンデミック後に大学に入った初の新入社員世代です。リモートに慣れているぶん研修形態への適応力は高く、どのスタイルでもうまくいきそうな印象です。しかし配属後にロジカル実践力・レジリエンス・応用力・広い視野の強化が必要になる可能性が高いです。
「新入社員を見守る伴走者」として、「教える・気づかせる・支援する」の3本柱が効率よく実践できる育成プランになっているかをリアルタイムで検証し続けることが大切です。
よくある質問
2023年の新入社員に最も必要なフォローは何ですか?
研修で最もギャップが見えたのは「応用力」です。知識は理解できても、職場でどう使うかのイメージが持てない受講者が多いです。配属後の定期チェックインや振り返りの仕組みを早い段階から始めることが効果的です。
対面研修で疲労感が出やすいのはどう対処すればよいですか?
演習の量と密度を調整することが有効です。演習を入れすぎず、適切な休憩と低負荷の内省タイムを組み合わせることで、受講者のエネルギーが最後まで持続しやすくなります。1日研修より2日に分けた半日研修×2回の方が定着にも有利です。
フィードバックが浅いという問題はどう改善できますか?
フィードバックのフレームワーク(例:良い点1つ+改善点1つ+具体的な行動提案)を事前に教えて練習させることが有効です。最初は質より量を意識し、とにかく言葉にすることに慣れさせることが第一歩です。
新入社員研修・フォローアップ研修についてご相談ください
「今年の新入社員の特性に合わせた研修設計をしたい」「配属後のフォロー体制を整えたい」というご要望に対応しています。研修設計から定着支援まで、一貫してご支援します。







