IDEA DEVELOPMENT株式会社 アイディア社
企業向け社員研修会社 全国対応の人材育成企業
公式ブログ

新入社員研修が失敗する原因|担当者が使いがちな5つのフレーズと改善策

毎年秋になると、翌年の新入社員研修の企画に着手する人材育成担当者が増えます。しかしこの数年、パンデミック・リモートワークの普及・AIの台頭・Z世代の本格的な入社など、職場環境は大きく変化しました。それにもかかわらず、研修の目的や中身が数年前のままになっているケースが少なくありません。

特に気になるのは、対面研修が戻ってきた今、受講者のニーズと育成担当者のねらいのズレがさらに広がっているという現象です。弊社が多くの企業の研修に関わってきた経験から言えることがあります。それは、新入社員研修の質は、担当者が日常的に使う「ある種のフレーズ」に強く影響されているということです。

今回は、研修担当者が無意識に口にしがちな「失敗につながるフレーズ」を5つ取り上げ、それぞれが引き起こす問題と具体的な改善の視点を解説します。ご自身や育成チームの発言を振り返りながら読んでみてください。

なぜ「口癖」が研修の質を決めるのか

研修の成否は、プログラムの内容だけでなく、それを企画する担当者の思考の枠組みに大きく左右されます。弊社では長年の現場経験を通じて、担当者の日常の発言や考え方のクセから、その人が企画する研修の問題点をほぼ見通せるようになりました。

問題のある発言には共通点があります。それは「過去の成功体験に依存している」「課題の原因を受講者に帰属させている」「期待水準が低い」という3つのパターンです。これらは無意識の思い込みから来ているため、自分では気づきにくいのが厄介なところです。以下の5つのフレーズを読みながら、心当たりがないかを確認してみてください。

フレーズ①「本来、新入社員研修って…」

このフレーズを使う担当者は、自分が受けた新入社員研修、あるいは担当し始めた頃の研修が「正しいスタンダード」だという固定観念を持っていることが多いです。その思い込みが強いほど、最新のビジネス環境や受講者のニーズとのズレに気づきにくくなります。

結果として生まれやすいのが、「リモート・ハイブリッドワークに対応していない研修」「DXやAIを前提としない内容」「デジタルネイティブのZ世代の学習スタイルに合わない設計」です。研修の場で受講者が集中しない、話を聞かない、内容が定着しないという現象の多くは、受講者の問題ではなく研修の設計が時代とズレているサインです。

改善の第一歩は「今の現場が何を求めているか」を起点に研修を再設計することです。自社の経営課題と研修内容が連動しているか、活躍している2・3年目社員が持っているスキルを新入社員が研修を通じて習得できる設計になっているか——こうした問いに明確に答えられないなら、見直しの余地があります。

フレーズ②「ゼロから教えないといけない」

新入社員が社会人未経験であることは事実です。ゼロベースで教えることが必要な場面はあります。ただ、この言葉を使う担当者の研修は往々にして、内容が基礎的な概念説明に偏りがちになります。

問題は「基礎すぎる内容は職場での活用イメージが持てない」という点にあります。研修で学んだことが「配属後のどの場面で、どう使えるか」が具体的にイメージできなければ、受講者は研修に意義を感じられず、たとえ内容を理解しても配属後に使おうとしません。最終的に研修内容を忘れ、「受けなかったのと同じ」状態になってしまいます。

さらに言えば、あまりにも難度が低い研修では、限られた研修期間でビジネスに必要なレベルまで到達することができません。実際の業務で使えるレベルに達していない新入社員は、配属後に新しいスキルを試す自信が持てず、OJTでの成長も遅れがちになります。

研修の難度設定に迷ったら、「活躍している2年目社員が研修当時にできていたことと同じレベルを、今年の新入社員も研修終了時に達成できているか」を基準にしてみてください。研修中に反復練習する時間が十分に確保されているかも、あわせて確認する必要があります。

フレーズ③「対面研修になったから」

2020年4月に多くの企業が新入社員研修をオンラインに切り替えました。その際、「一方通行の講義」「受講者の集中力の低下」「内容が記憶に残らない」などの課題が表面化しました。しかしその原因の多くは、オンラインだから発生したのではなく、もともとの「研修設計・内容・講師スキル」に問題があったからです。

対面に戻った今、「対面研修になったから大丈夫」と安堵している担当者がいるとすれば、それは危険なシグナルです。リモート時代に顕在化した課題を解決しないまま対面に戻っても、問題は解消されません。むしろ対面では「長時間の座学で眠くなる」「リモートと違って別の作業で気分転換もできない」という不満が加わり、問題がより目立ちます。

加えて、パンデミック後は対面研修への期待水準が上がっています。「せっかく集まったのだから」という受講者の意識があるからこそ、交流・ネットワーキング・インタラクティブな演習がなければ、かえって失望を招きます。対面研修の設計では、演習時間を全体の50〜70%確保すること、1回の講義は15分以内にすること、そして意図的に受講者同士のコミュニケーションを組み込むことを意識してください。

新入社員研修の設計でお悩みの場合は、アイディア社の無料相談をご活用ください。現状の研修設計の課題を一緒に整理します。

フレーズ④「今の新入社員は◯◯ができない」

「主体性がない」「集中して話を聞かない」「ビジネスマナーがない」「論理思考が弱い」「メールが書けない」——こうした声を育成担当者から耳にすることがあります。気持ちはわかります。ただ、立ち止まって考えてほしいのは、それらの問題を解決するために研修があるのではないか、ということです。

研修を受けても受講者の行動や能力が変わらないとすれば、責任は受講者ではなく研修を設計・提供している側にあります。「今の新入社員はできない」という発言は、受講者の特徴やニーズを十分に把握できていないことの裏返しであり、その人たちが必要なレベルに達するための研修を提供できていないことを示しています。

たとえば「集中力がない」という問題は、研修設計の質が低い(講義が長すぎる・一方通行・演習が少ない)から起きている可能性があります。「研修内容を忘れる」のは、覚えさせるための反復・フィードバックの設計が不十分だからかもしれません。受講者への不満を口にする前に、研修設計を見直すことで解決できないかを問い直してみてください。

また、毎年の新入社員の傾向・特徴・能力の違いを把握し、それを研修設計に反映させているかも重要な観点です。習熟度のばらつきをどう把握し、低習熟度の受講者をどうフォローするかまで設計できていれば、「◯◯ができない」という発言が出る状況そのものを減らすことができます。

フレーズ⑤「まぁ、この程度でもしょうがない…」

5つのフレーズの中で、最も根本的な問題を表しているのがこれです。研修の効果は、担当者と講師の期待水準を超えることはほとんどありません。つまり、期待が低ければ成果も低くなります。

特に、新入社員は研修担当者や講師の姿勢や熱量を敏感に感じ取ります。「多少手を抜いても大丈夫」「ある程度やれば十分」という空気が研修の場に漂うと、受講者のマインドセットはそれに引っ張られてしまいます。新入社員研修の重要な役割のひとつは、仕事に向き合う姿勢・価値観・学習習慣のベースを形成することです。担当者自身がその場に対して妥協的な姿勢を見せることは、内容以上に大きな悪影響を与えます。

「この程度でしょうがない」と感じているなら、まずその諦めがどこから来ているかを掘り下げてみてください。担当者が変われば改善できることはないか、予算・時間・体制など環境的な制約で諦めていることはないか——それらを一つひとつ整理することが、研修の質を高める第一歩になります。全新入社員が求められる仕事の水準を共通理解として持ち、研修を通じてそのレベルに近づけることを目標として設定してください。

5つのフレーズを振り返って——研修設計者に求められる視点

ここまで紹介した5つのフレーズに共通するのは、「過去や外部環境を言い訳にして、研修の質を高める責任から遠ざかっている」という構造です。環境が変化しても変わらずに求められるのは、「受講者が研修後に確実に成長できる設計をする」という育成担当者としての本質的な責任です。

新入社員研修は、入社後の数年間の成長速度に大きく影響します。急激に変化する時代だからこそ、この機会にご自身やチームの発言・思考のクセを見直してみてください。今回紹介したフレーズが一つでも思い当たるようであれば、研修設計を改善できる余地があるということです。

よくある質問

新入社員研修の内容が時代遅れかどうか、どうやって判断すればいいですか?

判断の基準として有効なのは、「活躍している2・3年目社員が入社時に持っていたスキル・知識と、今の研修内容が連動しているか」という問いです。また、今年度の新入社員の上司やOJTトレーナーから「研修で身についていないと感じたこと」をヒアリングし、その課題が来年の研修に反映されているかを確認することも有効です。自社の経営課題と研修テーマが紐づいていない場合も、見直しのシグナルです。

対面研修に戻したのに受講者の反応が良くありません。何が問題ですか?

多くの場合、原因は「対面に戻ったこと」ではなく、リモート時代から続く研修設計の課題にあります。講義中心・一方通行・演習不足といった設計上の問題は、対面に戻っても解消されません。むしろ対面では「わざわざ集まった」という受講者の期待が高まるため、インタラクションや交流が少ないと失望につながりやすくなります。演習時間を全体の50〜70%確保し、講義は1回15分以内を目安に設計し直すことをお勧めします。

新入社員の習熟度にばらつきがある場合、どう対応すればいいですか?

まず、研修中に習熟度を可視化する仕組みを組み込むことが重要です。演習・ロールプレイ・小テストなどを通じて誰がどのレベルにいるかを把握し、習熟度の低い受講者には追加フィードバックや補習セッションを設けるといった対応が効果的です。また、研修設計の段階で「この内容は全員が研修だけで到達できるか、OJTと組み合わせる必要があるか」を判断しておくことも大切です。

新入社員研修の改善を提案したいが、社内でどう説得すればいいですか?

最も説得力を持つのは「現場からの声」と「昨年との比較データ」です。今年入社した新入社員の上司・OJTトレーナーからの課題フィードバックをまとめ、それが研修設計の何と連動しているかを示すことで、改善の必要性を具体的に伝えることができます。また「研修の目的・到達目標が明文化されているか」という問いを起点に、関係者との対話を始めることも有効です。

新入社員研修の設計・見直しをお考えの方へ

アイディア・デベロップメント社では、現状の研修設計の課題整理から、受講者ニーズに合ったプログラム再設計まで、法人向け研修のプロとしてご支援しています。「何から手をつければいいかわからない」という段階からでもお気軽にご相談ください。

研修について相談する(無料)

「わかった」で終わらない。「できる」ようになる。
研修内容を実践で活かし、徹底した定着フォローにより職場で成果を出す

演習中心の飽きさせないダイナミックな研修

人材育成、企業研修に関するお問い合わせはこちらからどうぞ

WEBサイトに掲載されていない研修も多数ございます。
最適なご提案をさせていただきます

03-5368-0890
メールフォームからのお問い合わせはこちら
メルマガ登録
無料レポートダウンロード
Copyright IDEA DEVELOPMENT INC.
All rights reserved.
TOPへ