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若手社員の主体性を育む研修設計|1-2-3年目社員育成フォーラム2023レポート

2023年9月12日に開催された「1-2-3年目社員育成フォーラム2023」のセミナーレポートです。パンデミック以降の環境変化を踏まえ、新入社員・2年目社員・3年目社員それぞれの年次に応じた育成のポイントを、「KEEP(継続すべき施策)」と「NEW(新たに取り入れる施策)」の2軸で解説しています。セッション動画・フォーラム資料(全37ページ)も無料公開中です。

セッション動画を無料公開中

新入社員・2年目・3年目の年次別育成ヒントをKEEP+NEWのフレームワークで解説したフォーラムの全セッション動画を、本記事内で無料公開しています。

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この記事の内容

フォーラム概要

開催情報、テーマ、ダイジェスト動画

環境変化と4つの能力

スピード、ハイブリッド、AI、レジリエンス

新入社員の育成ヒント

9つの問題、1年間の育成サイクル、1年で一人前、ハイブリッドネイティブ

2年目社員の育成ヒント

実行力強化、モチベーション向上、実力診断、AIリーダー

3年目社員の育成ヒント

影響力強化、キャリアデザイン、ラーニング達人、リバースメンター

参加者の声・Q&A

アンケートの声8件、よくある質問5問

1-2-3年目社員育成フォーラム2023の概要

2023年9月12日、アイディア・デベロップメント社は「1-2-3年目社員育成フォーラム2023」をオンラインで開催しました。人材育成に携わる企業の研修担当者・人事担当者が参加し、若手社員の育成に関する最新トレンドと具体的な研修設計のヒントを共有するフォーラムです。

本フォーラムのテーマは「効果検証済み!主体性を育み現場で活躍できる人材を育成する研修設計」。パンデミック以降の環境変化を踏まえ、新入社員・2年目社員・3年目社員それぞれの年次に応じた育成のポイントを、従来から継続すべき施策(KEEP)と新たに取り入れるべき施策(NEW)の2軸で整理しました。

4
セッション構成
37
ページのテキスト
KEEP + NEW
年次別の育成戦略フレーム

フォーラムは4つのセッションで構成されています。冒頭で2023年時点の環境変化と若手社員に求められる能力を概観し、その後に新入社員・2年目社員・3年目社員の順で年次別の育成ヒントを解説しました。各年次とも「継続すべきこと(KEEP)」と「新たに取り入れるべきこと(NEW)」を明確に分けて提示しているため、自社の現状と照らし合わせやすい構成になっています。

ダイジェスト動画

フォーラム全体の要点を約3分にまとめたダイジェスト映像です。

フォーラムの全セッション動画は本記事内で無料公開しています。各セクションの末尾に配置していますので、ぜひ社内の関係者の皆様にもURLを共有ください。

環境変化と若手社員に求められる4つの能力

フォーラムの冒頭セッションでは、2023年時点の環境変化を踏まえ、若手社員が今後身につけるべき4つの能力が提示されました。McKinseyやLinkedIn Learningなどのグローバル調査データをもとに、日本企業の若手育成に直結するテーマとして整理されています。

スピードと生産性

McKinseyの調査によると、組織変革の利益はフェーズが進むごとに減少し、最初の6カ月が成否を決めるとされています。若手社員にも、長い準備期間ではなく短期間で成果を出すスピード感が求められています。

ハイブリッドワークスキル

世界的にハイブリッドワークが定着し、在宅勤務の生産性が予想以上だったと回答した人は57%にのぼります(NBER調査)。対面とリモートを使い分ける力は、若手社員にとってもはや必須スキルです。

AIとテクノロジーを使いこなす力

2023年は生成AIの「ブレイクアウト・イヤー」と呼ばれた年です(McKinsey "The State of AI in 2023")。地域によるAIツール活用のばらつきは大きいものの、従業員の20%以上にリスキルが必要だとする企業が最多層を占めています。

レジリエンスとリスキル・アップスキル

LinkedIn Learning Workplace Learning Report 2023では、L&Dの最重要課題として「学習プログラムとビジネス目標の連動」が1位に挙げられました。アジリティとレジリエンスを軸に、社員が自律的に学び続ける仕組みの整備が求められています。

この4つの能力は、フォーラムの後半で紹介される年次別の育成施策の土台になっています。新入社員には「ハイブリッドネイティブ」として対面・リモート両方で成果を出す力を、2年目社員には「AIリーダー」としてテクノロジーを積極的に活用する力を、3年目社員には「ラーニング達人」として変化に適応し続けるレジリエンスを——それぞれの年次で重点を変えながら、この4つの能力を段階的に育てていく設計です。

年次別の育成キーワードと目指す姿

フォーラムでは、各年次の育成を「KEEP(従来から継続)」と「NEW(新たに追加)」の2軸で整理するフレームワークが提示されました。それぞれの年次で核となるキーワードと、目指す人材像は以下の通りです。

新入社員

キーワード:習得

1年間で一人前にする

目指す姿:ハイブリッドネイティブ

2年目社員

キーワード:定着

実力診断と個別学習プラン

目指す姿:AIリーダー

3年目社員

キーワード:展開

レジリエンス強化とリスキル

目指す姿:ラーニング達人

「習得→定着→展開」という流れは、単にスキルを教えて終わりではなく、1年目で身につけた基礎を2年目で職場に定着させ、3年目で自律的に展開できる人材へと段階的に育てていく設計思想を表しています。次のセクションから、各年次の具体的な育成ヒントを詳しく見ていきます。

セッション動画:環境変化と若手社員のニーズ

新入社員の育成ヒント ─ KEEPとNEWの使い分け

フォーラムの2番目のセッションでは、新入社員育成の全体像が「KEEP(従来から継続すべき施策)」と「NEW(環境変化に応じて新たに加える施策)」の2軸で整理されました。まず、人事担当者が日頃から感じている「新入社員によくある9つの問題」を起点に、導入研修から成果発表までの1年間をどう設計するかを具体的に解説しています。

新入社員によくある9つの問題

フォーラムでは、アイディア社が多くの企業の新入社員研修を支援してきた中で繰り返し見られる9つの問題が提示されました。これらは導入研修の設計から配属後フォロー、成果発表までの各フェーズにまたがる課題です。

1

研修がインプット中心で、職場での行動につながらない

2

配属後に上司とのコミュニケーションが少ない

3

職場で何をすればよいか分からないが、聞けない

4

仕事のアウトプットレベルが低い(質・量・スピード)

5

成長が見られない

6

人間関係が構築されない

7

他の新入社員とのつながりが弱い

8

1年間の成長と成果がよく分からない

9

2年目に向けての目標が曖昧で、モチベーションが低い

これらの問題は、導入研修だけで解決できるものではありません。入社から1年間を通じた育成サイクル全体の設計で対処する必要があります。フォーラムでは、このサイクルを4つのフェーズに分けて解説しました。

KEEP:1年間の育成サイクル(4フェーズ)

成果につながる新入社員研修の1年間イメージ

4〜6月

導入研修

主体性・コミュニケーション・マインド

7〜9月

配属後フォロー

上司・メンター連携・個別コーチング

10〜12月

フォロー研修

振り返り・目標設定・個別コーチング

1〜3月

成果発表

1年の成長をプレゼン・次年度の目標設定

この4フェーズは単なるスケジュールではなく、各フェーズが次のフェーズの前提条件になっている「積み上げ型」の設計です。導入研修で主体性とコミュニケーションの基礎を固め、配属後に上司・メンターとの連携で職場定着させ、フォロー研修で振り返りと目標再設定を行い、成果発表で1年間の成長を言語化します。

フォーラムでは各フェーズについて、具体的な設計のポイントが紹介されました。

導入研修のポイント:主体性を高めるには「3つの責任(成果責任・成長責任・説明責任)」を理解させることが効果的です。研修の内容だけでなく、研修の進め方自体を受講者中心にすることで、受講態度から主体性を育てます。コミュニケーション研修では、報連相やビジネスマナーだけでなく、傾聴力とロジカルに話す力の両方を身につけさせることが重要です。

配属後フォローのポイント:配属後の育成で鍵を握るのは上司とメンターの関わり方です。フォーラムでは、4つのタッチポイント(チェックイン・Dailyメール・Weekly Voice・1on1)を組み合わせた週次の関わり方が提示されました。上司・メンター向けの「成長支援強化研修」では、ティーチング(教える)・コーチング(気づかせる)・定着(できるようにさせる)の3つのスキルを教えます。

フォロー研修のポイント:研修の目的は「現状把握→目標設定→実行計画」の3ステップです。ゴールイメージを明確にするために過去の優れた成果発表の映像を見せることや、1〜2年上の先輩の体験談を共有することで、親近感と具体的な目標像を持たせます。

成果発表のポイント:成果発表は一人ずつ5分程度のプレゼンテーション形式で行います。グループ発表にしない、思いやイメージではなく実際の取り組みと成果に重点を置く、上司を聞き手にするなど、「ビジネスの場」としての緊張感を持たせる設計が効果的です。

NEW:「1年で一人前」へのマインドシフト

フォーラムで最も反響が大きかったテーマの一つが、新入社員を「1年間で一人前にする」というマインドシフトです。従来の日本の新入社員研修は「まず慣れるところから」という前提がありましたが、グローバル企業の事例と比較すると、育成目標そのものが低く設定されている場合が多いと指摘されました。

従来の新入社員研修

研修スタイル

インプット中心

目標

学生気分が抜けて、社会人に慣れる

1年で求める成果

基本を覚えて、行動し始める

研修と職場の連携

弱い、バトンタッチ、「OJT」

評価

受講態度、資格獲得、上司の印象評価

成果にこだわる新入社員研修

研修スタイル

アウトプットと成果中心

目標

社会人としての良い行動と成果

1年で求める成果

一人である程度の成果が出る

研修と職場の連携

強い連携と継続的なフォローが必要

評価

資格獲得、業務成果、1年での成長

ポイント:「ソフトランディング」から「クイックスタート」へ。GEでは90日間で一人前、3年目社員の平均営業成果を4カ月以内に達成するプログラムを設計しています。日本企業でも「1年で一人前」を目標に据え、研修と職場の連携を強化することで、育成のスピードと質を両立できます。

NEW:ハイブリッドネイティブをつくる

もう一つのNEWは、新入社員を「ハイブリッドネイティブ」にするという提案です。オフィスと在宅のハイブリッド、アナログとデジタルのハイブリッド、個人プレイとチームワークのハイブリッド——これらを使い分ける力は、真っ白な状態の新入社員段階で身につけさせるのが最も効率的です。

具体的には、リモートスキル(Zoom・Teams等のツール操作だけでなく、リモート環境での集中力と成果物の質を維持するスキル)、ライティングスキル(日報やメールを通じたロジカルかつ相手中心の文章力)、そして研修そのものをハイブリッド形式で実施することが推奨されました。内容を教えるだけでなく、研修の形式そのものを対面・リモート・オンデマンドと切り替えることで、受講者は自然と「ハイブリッド環境で成果を出すコツ」を体験的に学べます。

新入社員研修の設計について体系的に学びたい方は、以下の記事も参考になります。導入研修の目的設計から1年間の育成サイクルまで、網羅的に解説しています。

新入社員研修の全体設計を見直したい方向けに、導入研修から1年間の育成サイクルまでをステップ別にまとめた完全ガイドを公開しています。

▶ 新入社員研修の設計完全ガイドを読む▶ お問い合わせはこちら

セッション動画:新入社員の育成ヒント

2年目社員の育成ヒント ─ 実行力とモチベーション

フォーラムの3番目のセッションは、2年目社員の育成がテーマです。1年目の「習得」フェーズを終えた社員が、2年目で伸び悩む原因と、それを突破するための施策が「KEEP」と「NEW」の2軸で整理されました。2年目の育成キーワードは「定着」——1年目で学んだことを職場で使いこなし、自走できる状態をつくることがゴールです。

2年目社員によくある6つの問題

2年目社員に見られる課題は、大きく「スキルの伸び悩み」「仕事量とスピードの不足」「モチベーションのムラ」の3つに集約されます。

1

基本スキルがまだ弱い

特にリモートワーク環境になってから、対面で自然と身につくはずだったスキルが定着しにくくなっています。

2

仕事の量が少なく、スピードが遅い

言われたことは処理できるが、量をこなすスピードが不足しています。

3

+αの仕事をしない

指示された業務はこなすが、自ら付加価値を加える動きが見られません。

4

コミュニケーションが受身的

周囲との関わりが少なく、自分から発信する姿勢が弱い状態です。

5

モチベーションが低い、またはムラがある

新鮮さが薄れ、日常業務のルーティン化によって意欲が不安定になりがちです。

6

フォーカスが絞られず、成果が不十分

やるべきことの優先順位が曖昧で、成果として目に見える結果が出にくい状態です。

これらの問題に対し、フォーラムではKEEPとして「実行力強化研修」と「モチベーション向上研修」の2つの施策が紹介されました。

KEEP:実行力強化研修 ─ 考える・伝える・やる

2年目社員の実行力を高めるために、フォーラムでは「考える→伝える→やる」の3ステップが提示されました。ポイントは、受講者の実際の業務内容に合わせた演習を中心に据え、研修中に具体的なアクションプランをつくり上げることです。

STEP 1

考える

関係者を洗い出し、ゴールイメージと1stアクションを決める。少し考えるだけで実行がスムーズになる

STEP 2

伝える

具体的なアウトプット・聞き手のメリット・聞き手の立場を意識して伝える

STEP 3

やる

とにかく着手する。時間を作る、流れを整理する。うまくいかない場合の対策も事前に準備

研修だけで終わらせないために、上司との面談を研修前・研修直後・数カ月後の3回設定し、職場を巻き込む仕組みも紹介されました。上司の負担を「1回10分未満」に抑えながら、接触頻度を上げることで、やりっぱなし研修を防ぎます。

KEEP:モチベーション向上研修 ─ ストレングスファインダー活用

2年目社員のモチベーション課題に対しては、ストレングスファインダーを活用した「内的動機の特定→具体的な行動への落とし込み」が提案されました。外から動機づけるのではなく、自分の強みを知り、自分でモチベーションを上げる力を育てるアプローチです。

モチベーション向上研修の設計(半日ワークショップ)

課題

2年目はルーティン化によりモチベーションが不安定になりやすい。外からの動機づけだけでは持続しない。

成果

自分の強みを言語化し、「自分とチームの取扱説明書」を作成。ストレスを減らしながら成果を上げる具体的な行動計画が完成。

やったこと ― ワークショップの流れ

STEP 1

34資質の理解

自身の強み発見

STEP 2

取扱説明書作成

仕事・モチベーション・上司の3軸

STEP 3

強みフィードバック

お互いの強みを承認

STEP 4

協働の設計

チームでの活かし方

ポイント:診断結果を「知って終わり」にしない。仕事・モチベーション・上司との関係の3つの切り口で「自分の取扱説明書」に落とし込むことで、日常業務でそのまま使えるアウトプットになります。

NEW:実力診断と個別学習プラン

2年目のNEW施策として提案されたのが、社会人基礎力の「実力診断」と、その結果に基づく「個別学習プラン」です。1年目を終えた時点で、一人ひとりの強みと弱みにはばらつきが生まれています。全員に同じ研修を施すのではなく、個別の診断結果に基づいて育成施策を設計する「パーソナライズド・ラーニング」のアプローチです。

診断は「考える(論理思考力・課題発見力・発想力)」「伝える(理解力・伝達力・共感力)」「やる(実行力・協働力)」の3領域8項目で構成されています。カードゲーム、フィールドワーク、インバスケット演習、ロールプレイなど多様な手法を組み合わせた1日のシミュレーションで、当日中に個別フィードバックと学習アドバイスを提供します。

領域1:考える(THINKING)

論理思考力(情報整理・フレームワーク活用)、課題発見力(多角的な視点からの課題把握)、発想力(短時間で多くのアイディアを出す力)

領域2:伝える(COMMUNICATION)

理解力(正確な把握と要約)、伝達力(ロジカルかつ相手の立場に立った伝え方)、共感力(相手の気持ちを理解し、共感を得る力)

領域3:やる(ACTION)

実行力(スピーディーに着手し時間内に完遂する力)、協働力(自ら周囲を巻き込んでチームで成果を出す力)

診断後に渡される個人レポートには、8項目それぞれのスコア、レーダーチャート、結果に対するコメントとアドバイス、おすすめの書籍やアプリが含まれます。また、全体レポートでは組織全体の傾向と、タイプ別のフォローイメージも提供されるため、人事担当者が育成施策を設計する際の判断材料にもなります。

NEW:AIリーダーにする

もう一つのNEW施策は、2年目社員を「AIリーダー」に育てるという提案です。2年目社員はデジタルネイティブであり、従来の固定概念がなく、仕事の効率を上げたい意欲も高い世代です。新しいITツールやAIの可能性を社内で最初につかむ「先遣隊」としての役割を担わせることで、本人のスキルアップと組織全体のデジタル化を同時に推進できます。

若手社員の主体性と問題解決力をどう高めるかについて、具体的な研修事例を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

アフターコロナの環境変化の中で、若手社員の主体性と問題解決力を高めた研修プログラムの設計意図・内容・成果を、具体的な事例としてまとめています。

▶ 若手社員の主体性と問題解決力を高めた研修事例を読む▶ お問い合わせはこちら

セッション動画:2年目社員の育成ヒント

3年目社員の育成ヒント ─ 影響力とキャリア自律

フォーラム最後のセッションは、3年目社員の育成です。3年目の育成キーワードは「展開」——1〜2年目で身につけた基礎を、周囲を巻き込みながら自律的に展開できる人材に育てることがゴールです。同期入社のメンバー間でスキルや成果に明確な差が生まれる時期でもあり、個別対応の重要性がさらに高まります。

3年目社員によくある6つの問題

1

各自のできること・できないことが把握されていない

2

知識とスキルの凸凹があり、個別フォローが必要

3

ヒューマンスキル(特に接点のない人や違う組織)が弱い

4

チームワークを改善する余地がある

5

会社に対する理解が浅く、理念の浸透が不十分

6

3年間の明確な成果がない

これらの問題は、大きく3つの解決方向に集約されます。問題1〜2は「個人の実力把握と個別対応」、問題3〜4は「対人スキル・影響力の強化」、問題5〜6は「キャリアビジョンの構築と成果の言語化」です。フォーラムでは、この3方向に対応するKEEPとNEWの施策が紹介されました。

KEEP:影響力・ヒューマンスキル強化研修

3年目社員のヒューマンスキルを強化するために、フォーラムでは「相手が動きたくなる」研修プログラムが紹介されました。このプログラムは、影響力を「5つの切り口」で体系的に学ぶ1日間のワークショップです。

1

時間があるから

相手が動くための最初のハードルは「忙しい」。相手の時間を奪わない依頼の仕方を学びます。

2

簡単だから

難しそうに見えると人は動かない。相手にとって「できそう」と思える形にする技術です。

3

重要だから

相手にとっての重要性を伝える力。「なぜあなたが」「なぜ今」を明確にします。

4

やりたいから

内的動機に火をつける。相手の価値観やモチベーションスタイルを理解し、「やらされ感」を「やりたい感」に変えます。

5

あの人だから

最も深い影響力の源泉。日頃の信頼関係と人間力(Being)が問われる領域です。すぐに身につくものではないが、意識することで着実に育ちます。

この5つの切り口は、上から順に「すぐ使える浅いコツ」から「時間をかけて育てる深い人間力」へと段階的に深まる構造になっています。研修では全5テーマをケーススタディ・ロールプレイ・個人診断を組み合わせて1日で体験し、研修後のコーチングで職場での実践をフォローします。

KEEP:キャリアデザイン研修

3年目社員のキャリアデザイン研修では、「現状把握→理想構築→実行」の3ステップで自分のキャリアビジョンを描きます。フォーラムでは、キャリアデザインによくある5つの問題とその解決ヒントが紹介されました。

よくある問題

1. 現状把握が浅くて、つまらない

2. 魅力的なビジョンが想像できない

3. 会社の期待のみ or 個人の事情のみ

4. ビジョンがあっても達成できない

5. 行動につながらない

解決ヒント

→ 振り返り方法にバリエーションを持たせる

→ 様々な切り口から考える刺激を与える

→ Mustと先輩の視点、本人のWantをバランスよく

→ 振り返り、ビジョン、スキル研修をセットにする

→ 動機付け、実行計画、しっかりとしたフォロー

設計のポイント:現状把握ではタイムラインや180度フィードバックなど客観的な手法を組み合わせ、理想構築ではロジカル(分析的アプローチ)とクリエイティブ(直感的な発想)の両面から考えさせます。尊敬できる先輩のヒーローインタビューも効果的です。

NEW:ラーニング達人とリバースメンター

3年目のNEW施策として、フォーラムでは2つの提案がなされました。1つは変化に強い「ラーニング達人」を育てること、もう1つは「リバースメンター制度」の導入です。

ラーニング達人:環境変化が激しい中で競争力を維持するために必要なのは、特定のスキルそのものではなく「早く柔軟に学ぶ力」です。フォーラムでは、マインド浸透→習慣化→知識習得→スキル定着の4段階を半年間かけて体験し、インプットからアウトプットの質・スピード・量を高める「ラーニングテクニック」をマスターするプログラムが紹介されました。各段階で研修→職場実施→上司面談→個別コーチング→成果確認のサイクルを回し、「学び方を学ぶ」ことで、将来どんなスキルが求められても自力で習得できる人材を育てます。

リバースメンター:従来の「上司→若手」のメンタリングとは逆に、若手社員がメンターとなり先輩社員をサポートする制度です。1990年代のPC普及期、2000年代前半のインターネット普及期にも登場した手法で、2023年のAIブームにも適しています。若手社員はキャリアビジョンの構築・人脈の拡大・ティーチングスキルの向上が得られ、先輩社員はAIツールの効果的な使い方を効率的に学べます。組織としても世代間の壁が低くなり、全体のデジタルスキル底上げにつながります。

リバースメンター制度 ─ 3者にとっての利点

メンター(若手社員)

キャリアビジョンの構築、会社とマネジメントへの理解深化、人脈拡大、ティーチング・コミュニケーションスキルの向上

メンティー(先輩社員)

固定概念にとらわれない新鮮な発想、最新のITとAIツールの効果的な使い方、若手の考え方への理解

組織

社員間の壁が低下、組織レベルのAI・ITスキル向上、風通しの改善と世代間ギャップの縮小

導入のコツ:上下関係のない異なる組織のペアで行う、受けるメンティーはモチベーションの高い人に絞る、得意分野に絞ってしっかり準備する、事前に先輩のニーズを特定して内容をカスタマイズする——この4点で、リバースメンターによくある「上下関係が強くてメンタリングにならない」問題を回避できます。

3年目社員の育成課題と解決策について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。影響力強化・キャリアデザイン・社会人基礎力診断を組み合わせた年間育成プログラムの設計イメージを解説しています。

3年目社員に起きやすい6つの課題と、それぞれに対応する解決策、年間を通じた育成プログラムの設計イメージをまとめています。

▶ 3年目社員の育成課題6選を読む▶ お問い合わせはこちら

セッション動画:3年目社員の育成ヒント

参加者の声

フォーラム終了後のアンケートでは、参加者の約7割が「とても良かった」と回答しました。掲載許可をいただいた参加者の声をご紹介します。

★★★★★

KEEPとNEWの整理が印象的。自社の育成施策と照らし合わせて検討したい

昨今の環境変化と若手社員のニーズを元に、1-3年目の育成施策で行うべき内容をシンプルかつ分かりやすく提示していただいたのが良かった。特に既存のKEEPの部分と、新規NEWで追加実施していく部分を分けて提案してくださっているのが印象的で、自社の育成施策とも照らし合わせて検討したいと思いました。

— 全社の人材育成に直接携わっている方

★★★★★

過去10年の若年次教育を再構築中。根拠を持って進められる

現在、まさに過去10年実施してきた若年次教育の再構築中でしたので、非常にタイムリーでわかりやすく方向性を提示いただき、大変参考になりました。過去から「実施してきていること」は間違えではないなという部分と、新たに実施していかねばならない点を明確に提示いただけたこと。「何となく感じている」ではなく、根拠を持って進めていけるようにしていきたいと感じました。

— 全社の人材育成に直接携わっている方

★★★★★

「NEW」が参考に。リバースメンターはやってみる価値がありそう

若手向けの研修を検討していたので、「NEW」が参考になりました。弊社では1年間で一人前になるが暗黙の了解でしたが、少し声を大にして、昨今のトレンドとして新入社員へプレッシャーをかけていきたいと思いました。またリバースメンターはハードルは高いですが、切り口を工夫してやってみる価値がありそうです。

— 自部門内の人材育成に直接携わっている方

★★★★★

単発ではなく、1〜3年目のつながりを持った設計の必要性に気づいた

新入社員研修は新入社員研修、2年次研修は2年次研修とそれぞれ単発で考えていましたが、新入社員から3年目までそれぞれ強化ポイントは違うが、つながりをもって設計していく必要性を改めて気付きました。

— 全社の人材育成に直接携わっている方

★★★★★

研修担当未経験でも、若手社員のニーズと優先事項が整理できた

研修担当ほぼ未経験からのアサインだったため、1〜3年目社員がどんなことを求めているのか、また昨今の情勢的に研修担当として彼らのどのようなスキル向上に寄与していく必要があるのかがまとまっており、非常にわかりやすかったです。

— 全社の人材育成に直接携わっている方

★★★★★

2年目のモチベーション低下への対策を自社プログラムに組み込みたい

1〜3年目の研修のステップを体系的に知れたこと。参考に、自社の現在のプログラムを見直します。当社はアパレル小売業のため、入社〜3年間は店舗での販売職・その後4年目から本社スタッフ職となるが、2年目の中盤にモチベーション低下するメンバーが多いと感じていたので、プログラムにセルフモチベーションコントロールの内容を入れていきたいと思います。

— 全社の人材育成に直接携わっている方

★★★★★

課題解決のヒントが自社の育成課題と合致していた

1〜3年目社員に必要な育成がわかりやすくまとまっていて理解しやすく、納得もできました。自社が抱えている若手社員の人材育成課題とも合っており、課題解決のヒントにしたいと思います。

— 全社の人材育成に直接携わっている方

★★★★★

成果報告の重要性を学べた

1〜3年目と1年間で学んだこと、できるようになったこと、まとめて成果報告を行う重要性を学べて良かったです。

— 自部門内の人材育成に直接携わっている方

よくある質問(Q&A)

Q1. 1-2-3年目の研修を年次ごとに別々に設計してしまっています。つながりを持たせるにはどうすればよいですか?

フォーラムで紹介された「習得→定着→展開」のフレームワークが参考になります。各年次の研修を「前の年次で身につけたことを次の年次で深める」設計にするのがポイントです。具体的には、1年目で基礎スキルを習得し、2年目で職場に定着させて実行力を強化し、3年目で周囲を巻き込む影響力とキャリア自律へ展開する——この「積み上げ型」の設計思想を持つことで、単発の研修が連動型のプログラムに変わります。

Q2. 「1年で一人前」という目標は現実的ですか?日本企業でも実現できるのでしょうか?

フォーラムで紹介されたGEの事例では、90日間で一人前にするプログラムが成果を出しています。日本企業でも「1年で一人前」を目標に据えている企業は増えており、鍵となるのは研修スタイルをインプット中心からアウトプット中心に変えること、研修と職場の連携を強化すること、そして評価基準を「受講態度」から「業務成果」に変えることです。いきなり全面変更が難しい場合は、まず成果発表の質を上げることから始めるのが現実的な第一歩です。

Q3. 2年目社員のモチベーション低下にはどう対処すればよいですか?

フォーラムでは、ストレングスファインダーを活用した「内的動機の特定→行動への落とし込み」が推奨されました。外からの動機づけ(表彰・報酬など)は一時的な効果しかなく、自分の強みを知り、強みを活かせる仕事の進め方を自分で設計する力が持続的なモチベーションにつながります。半日のワークショップで「自分の取扱説明書」を作成し、上司との1on1でその内容を共有する仕組みまで設計することがポイントです。

Q4. リバースメンター制度を導入したいのですが、上下関係が強い社風で機能するか心配です。

フォーラムでは、リバースメンターの導入でよくある4つの問題と解決ヒントが紹介されました。特に重要なのは、上下関係のない異なる部署のペアで行うこと、受けるメンティーをモチベーションの高い人に絞ること、得意分野に限定してしっかり準備することです。まずは小規模なパイロット(5〜10組程度)で成功体験を積み、社内に事例をつくってから展開するのが効果的です。

Q5. フォーラムの動画は視聴できますか?

はい。本記事内でセッション別の動画(ダイジェスト+年次別4本)を無料公開しています。ぜひ社内の関係者の皆様にもURLを共有ください。フォーラムの内容について詳しく知りたい方や、自社の研修設計についてご相談されたい方は、お問い合わせページからお気軽にご連絡ください。

若手社員の育成設計を見直しませんか?

アイディア・デベロップメント社では、新入社員から3年目社員まで、年次に応じた育成プログラムの設計・実施・効果測定をワンストップで支援しています。「1年で一人前にする研修設計」「社会人基礎力の実力診断」「リバースメンター制度の導入支援」など、本フォーラムで紹介した施策の導入についてもお気軽にご相談ください。

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