2025年の人材育成トレンド予測|AI×ヒューマンスキルを「成果」に変える設計ポイント

目次
1. 記事概要
毎年12月〜年明けにかけて、グローバルの研修会社・人事コンサル・シンクタンクなどから、翌年の人材育成トレンド予測が多数公開されます。2024年は「AI活用」「マネジャーのヒューマンスキル強化」が大きなテーマでしたが、2025年もこの2つは引き続き重要テーマです。 一方で2025年は、単に“AI研修をやる”ではなく、成果(Impact)に直結する設計・定着・測定へと議論の重心が移っています。
2. この記事でわかること
- 2025年に押さえるべき人材育成トレンド(AI/ヒューマンスキル/成果・効果測定)
- AI活用を“導入”で止めず、業務プロセス改革と協働設計につなげる考え方
- 行動変容につながる研修設計(90分=20-60-10)と、定着フォローの勘所
3. 本文
2025年の結論:AI×ヒューマンスキルは「継続テーマ」—鍵は“協働設計”
グローバルレポートを横断すると、2025年は次のメッセージに集約されます。
- AI活用:導入だけでなく、業務プロセス改革と「人とAIが協働する仕組み」づくりが成果の鍵
- ヒューマンスキル強化:特に管理職のコーチング能力が重要
- 成果(Impact)と効果測定:定着フォローと測定の強化が不可欠
AI活用の要点:仕事を“そのままAIに置き換えない”
AIで大きなインパクトを狙うなら、「現状業務をそのままAIにやらせる」だけでは難しい、という示唆があります。重要なのはAIとともに働けるよう業務プロセスを考え直すこと。そして、AIエージェントを活用する段階になっても、人間には重要な役割が残るとされます。
施策に落とすなら(チェック観点)
- AI研修を「使い方」だけで終わらせず、業務の棚卸し→再設計→実装→振り返りまで一体で設計
- 現場・管理職を巻き込み、AIに任せる/人がやる/協働するを言語化して合意形成
- 指標を「満足度」だけでなく、生産性・品質・スピード・提案数など成果指標に接続
研修の成果を高める:Actionableが示す“行動変容が起きる設計”
2025年トレンドのもう一つの軸は、人材育成の効果と成果(Impact)です。 
ラーニングジャーニー・プラットフォームのActionableは、1,452社・84,903名・6,814回の研修データを分析し、研修効果を高めるポイントを整理しています。
ポイント1:少人数ほど行動変容しやすい(ただし“大人数がダメ”ではない)
受講者が少ないほど行動変容の確率は高まる一方で、大人数研修でも成果が出ないわけではない。人数が増えるほど、定着フォローとサポートが重要になります。
ポイント2:90分モジュールの最適配分「20-60-10」
行動変容につながる最適な時間配分は次の通りです。
90分:1モジュール20分:インプット(事前オンデマンド推奨)60分:アウトプット(演習、振り返り、ディスカッション、ロールプレイ等)10分:プランニング(職場実践の実行計画・アクションプラン)
ポイント3:定着フォローは「チャネル」と「時間帯」で差がつく
リマインダーは、メールより SNS/チャット(SMS、Teams、Slack等) の方が成果向上につながる(10%強程度)効果が出やすい送信時間帯は 6〜8時 と 16時以降
まとめ:2025年に“乗り遅れない”4つのチェックリスト
最後に、2025年の育成施策で最低限チェックしたい論点を整理します。
- AIへの具体的な取り組みがあるか
- マネジャーのヒューマンスキル強化(例:コーチング)を進めているか
- 人材育成の成果(Impact)を高める設計・定着の仕組みがあるか
- 研修効果を測定できているか
4. よくある質問(FAQ)
Q1. 2025年の人材育成トレンドで最重要は?
A. 「AI活用」と「ヒューマンスキル強化」が継続重要テーマで、AIは“協働できる業務プロセス設計”が鍵です。
Q2. AI研修は何から始めるべき?
A. ツール操作より先に、対象業務を棚卸しして「AIに任せる/人がやる/協働する」を決め、業務プロセスを見直すのが近道です。
Q3. 研修効果(行動変容)を上げる設計のコツは?
A. 90分モジュールなら「インプット20:アウトプット60:プランニング10」が有効です。
Q4. 大人数研修でも成果は出せる?
A. 出せます。人数が増えるほど、定着フォローとサポート設計を厚くすることが重要です。
5. 研修の見直し・設計相談
AIやヒューマンスキルは“重要”と分かっていても、実務では 「自社の業務にどう落とし込むか」「受講後に職場実践が続かない」「効果測定が設計できない」 で止まりがちです。 
アイディア社(IDEA DEVELOPMENT)は、企業文化・職場環境・学習スタイルなどの現実に即したニーズに合わせて設計し、最適な教育方法を選び、成果に結びつけることを重視しています。
貴社の状況を伺ったうえで、AI活用×業務再設計/管理職のコーチング力強化/定着フォロー設計/効果測定 まで一貫した進め方をご提案します。
本記事は、@人事「プライムコラム」掲載の寄稿
(執筆:ジェイソン・ダーキー/IDEA DEVELOPMENT株式会社)をもとに
当社ブログ向けに再編集しています。








