Certificate Programが始まりました
スパイの朝は早い。
時差ボケがつらい#004 キャサリンは朝4時からデスクワークを開始。#002 影山も朝5時から日本への情報発信作業をスタート。
その後、7:50にロビーに集合して、諜報活動のメイン舞台であるColorado Convention Centerにスパイ3人で向かいました。
ASTDのイベントには今日から参加。
Registration(参加受付)では本名を明かすという失態を演じたものの、それぞれが分かれて自分の持ち場に潜入成功。
今日と明日の2日間に渡るCertificate Program(ASTD公認の研修プログラム)に出席してきまた。朝8:30〜夕方16:30に及ぶ長丁場となりましたが、昨日Denver入りした旅の疲れを押してミッションの遂行に励むスパイ達。
スパイ3人が参加した研修プログラムは以下の通りです。
- #002 影山:
Creating Leadership Development Programs (Certificate)
リーダーシップ開発プログラムの設計法 - #004 キャサリン:
Multimedia for Learning Professionals (Certificate)
研修設計者のためのマルチメディア作成 - #005 デイビッド:
Advanced Designing Learning (Certificate)
研修プログラムの設計法 上級編
まだ研修1日目ではありますが、本日得られた情報を以下にまとめてお届けします。
Creating Leadership Development Programs
リーダーシップ開発プログラムの設計法
スパイ:
#002 影山
メインアイディア:
自社に現実に即した、本当に成果の出せるリーダーシップ開発プログラムつくることは、人材育成部門の最重要課題の一つであろう。
そこで、本コースでは、自社固有の各種情報を活用して、自社に合ったリーダーシップ開発プログラムを設計し導入する手法を習得する。それを実現するために、便利なツール、フレームワーク、ジョブエイドなども入手することができる。
内容:
リーダーシップ開発プログラムの設計方法は、家やビルを建てる建築の手法と似ていると言える。正しい建て方をStep by Stepで実施していけば家が完成するように、リーダーシップ開発プログラムも適切なステップを踏むことで効果的なものを作り上げることができる。
そのステップとは、以下の5つ。その頭文字を並べると「LEADs」となり、Leadershipプログラム開発にふさわしいコンセプトとして記憶に残る。
step 1:Lay the Foundation(基礎を固める)
- リーダー育成に関する自社の現状を把握する
- リーダーシップ開発に本格的に取り組む理由を明確にする(Driverを特定する)
- 自社のミッション、ビジョン、バリュー、中期経営計画などに合わせる
- 経営層を初期の段階から巻き込む
- Leadership Development Philosophyを明文化する
step 2:Envision the Future(未来を見据える)
- 現在のリーダー層から情報収集するために、想定問答を事前に準備する
- そのリーダー層達と個別に会って情報収集する
- 重要項目に関して現状と将来像を対比できるよう「From-To Chart」にまとめる
- 現状と将来像のギャップを特定する(Gap Analysis)
- 経営層の合意と協力を取り付け、ロールモデルとなる行動をしてもらう
step 3:Agree on and Articulate an Action Plan(実行計画を合意して明確に伝える)
- 重要項目毎にブレイクダウンして、目的とゴールを明確にする
- プログラムの設計方針を重要項目毎に吟味して決定する
- 開発プロジェクトを進める上での重要項目を決定する
- リーダーシップ開発の対象者を人選する基本方針をスコアシートの形でまとめる
- リーダーシップ開発プロジェクトを進めるためのコミュニケーション計画をまとめる
step 4:Design the Developmental Elements
step 5:Sustain Progress
※この二つのステップは明日学ぶことになります
日本で参考になるポイント:
- リーダーシップ開発を中期経営計画を達成するために不可欠な取り組みとする
人材育成をリターンの大きな「投資」とするためには、経営戦略や中期経営戦略と連動することが必要不可欠となります。経営計画を達成するための最重要課題の一つとして、今すぐリーダーシップ開発に取り組み、大きなリターンを得ることが得策である。 - 経営層から強力な支援を得る方法
初期の段階から経営層をリーダーシップ開発プロジェクトに巻き込み、コミットメントを得ることが極めて重要である。そのための具体策として、以下の活動が参考になるであろう。- この取り組みなしには中期経営計画の実現が難しいことをアピールする
- 目指すべき将来像を丹念にヒアリングしてまとめあげる
- 現状に関してもヒアリング調査結果などを元にまとめる
- 現状と将来像のギャップを明確にして、今すぐ対策が必要なことをアピールする
- 経営層の意向やアイディアを存分に取り入れ、自分のプロジェクトとして認識してもらい協力を引き出す
Multimedia for Learning Professionals
研修設計者のためのマルチメディア作成
スパイ:
#004 キャサリン
メインアイディア:
オンラインビデオやオーディオが、研修(学習)のサポートツールとして頻繁に使われるようになり、研修設計者にとって研修会場の外にもデリバリーの可能性が広がっている。よりパワフルで効果的、しかも安価なマルチメディアコンテンツを作るスキルを学ぶ。
内容:
コース1日目のポイント
- 認知心理学(cognitive psychology)に基づく成人の学習方法
多くの情報を受け取った脳は、人それぞれのメンタルモデルを通してLong Term Memoryのステージにたどり着く。その後は「繰り返す」ことによって定着する。 - 演習1:音声を録音し、フリーソフト「Audacity」を使って編集、音楽を加える
演習2:音響効果と音楽の役割を理解する
演習3:ナレーションを録る →正しい姿勢で、深呼吸とボーカルエクササイズ3種。
ナレーション録音する時の3つのポイント:- Authority(威厳あるトーンで)
- Credibility(説得力をもって)
- Make Sound Interesting(抑揚をつけ聞く人の注意を惹き付ける)
- 役立つ録音ツールとビデオ撮影の基本知識:
- プロダクションの重要性→撮影前のプランニングとストーリーボード作り。撮影パートは全体の10%でしかない。
- まず画像ありき→そこから音声、テロップ、音響効果、音楽というレイヤーを重ねていき、各レイヤーにそれぞれ「メッセージ」を持たせる。
日本で参考になるポイント:
- 成人の脳が記憶するしくみを理解する
Sensory(情報を知覚)→Short Term Memory(短期記憶)→Long Term Memory(長期記憶)。これら3段階のステージを経て、脳は情報を蓄積するシステムをふまえて、研修コンテンツやデザインを考えることが大切だが、長期記憶にするために最も重要なのは「繰り返す」こと。 - マルチメディアで重要な「音響効果」と「音楽」
音響効果(Sound Effects)で、人はその状況を頭に思い浮かべることができる。音楽はムードをつくり感情を引き出す。このふたつはマルチメディアコンテンツを作成するうえで、かなり重要な位置を占めている。
Advanced Designing Learning (Certificate)
研修プログラムの設計法 上級編
スパイ:
#005 デイビッド
メインアイディア:
Keep the learner’s head up and open in order to Receive, Retain, Retrieve and Apply the training via interactive learning. Moreover, convince the client that such training is better.
内容:
Today’s three main points were:
- Deep vs. Shallow Learning and the related Far vs. Near Transfer. We discussed which types of training would be best suited to these concepts.
- Interactive Learning. We discussed seven different case studies that demonstrated the benefits of interactive and related learning techniques. We then brainstormed ideas for how to use these and developed talking points to convince the client of the importance of this type of training.
- Games. We discussed the uses, benefits, pitfalls, and how-tos of games in training, and then shared and developed our own games. Games are useful to demonstrate principles, encourage learners, relax learnings, provide fun and energy. It is important that the game always supports the learning objective.
日本で参考になるポイント:
- While designing training, the designer should keep in mind how to keep the learner’s head up and open.
- The first question to ask the client is: “What is the business goal you are trying to accomplish?”
- On day 2, we will start with the application of role plays in training.
明日の予告:
今日参加したプログラムの2日目です。
#002 影山が参加するプログラムは今日よりも15分早くスタートするとのこと。ベテラン講師の気合いを熱く感じています。
研修プログラム2日目に参加して得た情報を、また明日もこのブログでお伝えしていきます。